船上で計測される横揺れを用いた漁船の実時間安全性評価

タイトル 船上で計測される横揺れを用いた漁船の実時間安全性評価
担当機関 (独)水産総合研究センター 水産工学研究所
研究期間 2013~2016
研究担当者 寺田大介
橋本博公
松田秋彦
発行年度 2014
要約 漁船のサイズ・漁法などの如何によらず昨今においても漁船の転覆海難は頻発している。この研究では漁船の安全性を船上において実時間で評価するための方法を開発した。この研究では、横揺れの安全性すなわち転覆の危険性を判定できるデータ解析法として、非線形時系列モデル解析法の一種であるExpARモデル解析法を用いた。実用化に向けて、最適な情報提示法などについて検討を行う必要がある。
背景・ねらい 漁船のサイズ・漁法などの如何によらず昨今においても漁船の転覆海難は頻発している。このような背景のもと水産庁は漁船の復原性向上事業を実施している。復原性向上のための技術としてはブルーワークの複板化やデッキの嵩上げなど船体改造がある。従来は船体改造の効果を模型実験で確認していたが、この研究では実船の改造効果を評価する方法の開発を試みた。この研究の目的は、実船で計測される横揺れの時系列データから改造工事の効果を評価する方法の確立および船載型安全運航支援システムの開発である。
成果の内容・特徴 漁船の安全性評価は時系列データが発散するか否かを判定できる時系列解析法「ExpARモデル解析法」に基づいて行った。横揺れの時系列データが発散する場合が船の転覆を意味することから、この解析法を用いて船上で計測される横揺れの時系列データを解析すれば船の転覆の危険性を判定できる。具体的には、赤池情報量規準に基づいてモデル次数などのパラメータを決定し、そのモデルの線形項および非線形項に関する特定方程式の特性根を計算する。そして、両者の特性根の位置の相違の度合いなどを評価することによって、船の転覆の危険性を判定する。なお、このモデルは力学モデルの一つの近似となっていることから、元の力学系の特徴についても概略知ることができるという特徴がある。
成果の活用面・留意点 現在、船の動揺計測は安価に実現可能であり、時系列データのパソコンへの取り込みも容易である。それゆえに、ここで提案した方法を実船で実施すれば、船の上で漁船員が転覆の恐れを判断できる。このようなシステムを開発すれば漁船の転覆海難の防止に貢献できる。ただし、最適な情報提示法などについて検討する必要がある。なお、プログラムは、Fortran言語で作成しており、無償で配布可能である。
図表1 236858-1.jpg
研究内容 http://fra-seika.fra.affrc.go.jp/~dbmngr/cgi-bin/search/search_detail.cgi?RESULT_ID=4764&YEAR=2014
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