牛流行熱の遺伝子診断法の開発

タイトル 牛流行熱の遺伝子診断法の開発
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生研究所
研究期間 2012~2014
研究担当者 白藤浩明
丹羽毅
池宮城一文
新田芳樹
鈴木萌美
加藤友子
梁瀬徹
発行年度 2014
要約 日本をはじめアジアやオーストラリアで分離された牛流行熱ウイルスの遺伝子解析データに基づいて開発したRT-PCR法は、牛流行熱の診断に活用できる。
キーワード 牛流行熱、アルボウイルス、RT-PCR法
背景・ねらい 牛流行熱(Bovine ephemeral fever:BEF)は、節足動物媒介性ウイルス(アルボウイルス)の1つであるBEFウイルスによって起こる牛の急性熱性疾患であり、わが国では届出伝染病に指定されている。本病の診断では、感染を証明するために牛血液からのウイルス分離や抗体検査が行われるが、これらの検査法は結果が得られるまでに通常1週間以上を要する。一方、RT-PCR法によるウイルス遺伝子の検出は1日以内に結果が得られるが、BEFウイルスを含む多くのアルボウイルスのゲノムには地域性があり、異なる地域で開発されたRT-PCR法では本来の感度や特異性が得られない例も多い。よって、地域に分布するウイルスに適したRT-PCR法を使用する必要があるが、これまでに日本を含むアジア地域でBEF診断用に開発されたRT-PCR法はない。そこで本研究では、これまでに国内外で分離されたBEFウイルスの遺伝子データに基づくアジア地域で活用可能なBEF遺伝子診断法を確立する。
成果の内容・特徴
  1. 新たに開発したRT-PCR法は、プライマーの改変や反応条件の至適化により、BEF発症牛および非発症牛の血液から抽出した核酸を供試すると、他地域で開発された方法(Khalil et al., 2000)と比較して非特異反応の大幅な減少とともに検出感度の向上が期待できる(図1)。
  2. 国内で1966~2012年に分離されたBEFウイルス計18株、さらに1968年のオーストラリア分離株が本RT-PCR法により検出可能である(図2)。また、本法のプライマーはBEFウイルスの分離株間で変異の少ない配列を標的としており、中国やトルコといった他のアジア諸国の分離株も検出可能と考えられる。一方、牛に感染する他のアルボウイルスであるアカバネ、アイノ、ピートン、チュウザン、イバラキ、ブルータング各ウイルスに対しては非特異的な増幅を生じない(図2)。
  3. 近年の国内分離株(2012、2004、2001年分離株)に対する検出限界(各ウイルス株の標的遺伝子を検出可能な最小の遺伝子コピー数)は、1反応当り10コピーである。
成果の活用面・留意点
  1. 普及対象:各都道府県家畜保健衛生所等の病性鑑定担当者、動物検疫所の検査担当者
  2. 普及予定地域・普及予定面積・普及台数等:全国
  3. その他:病性鑑定指針に本成果を反映させる予定
図表1 237118-1.jpg
図表2 237118-2.jpg
研究内容 http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/niah/2014/14_052.html
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