糖1リン酸生成を基盤としたオリゴ糖製造プラットフォームの構築

タイトル 糖1リン酸生成を基盤としたオリゴ糖製造プラットフォームの構築
担当機関 (国研)農業・食品産業技術総合研究機構 食品研究部門
研究期間 2013~2016
研究担当者 北岡本光
西本完
伊藤佑
発行年度 2016
要約 アノメリックキナーゼとホスホリラーゼを組み合わせたオリゴ糖の酵素的調製法にATP再生系を組み込むことにより実用的なオリゴ糖製造プラットフォームを構築する。単糖を原料とした酵素法による複数のオリゴ糖の大量調製を実証することにより技術の汎用性を確認する。
キーワード オリゴ糖、実用的製造法、ATP再生、酵素、ホスホリラーゼ
背景・ねらい 生体糖鎖関連のオリゴ糖に関わる研究は幅広く行われており、種々の糖鎖関連オリゴ糖の機能性が知られるようになってきている。しかしながら、機能性が知られているオリゴ糖の大部分は実用的製造法がないため、試料の入手の困難さが研究の進展を阻む要因になっている。従来のオリゴ糖の酵素合成技術は天然産糖質から加水分解酵素による部分分解か糖転移反応により製造されているが、この方法は原料と同じ結合のオリゴ糖しか調製できない。そこで、単糖を出発原料として酵素的にオリゴ糖を調製する汎用的な技術の開発を目的として研究を行う。
成果の内容・特徴
  1. 単糖の1位をリン酸化する酵素であるアノメリックキナーゼとオリゴ糖を可逆的に加リン酸分解する酵素であるホスホリラーゼの組み合わせによるオリゴ糖合成反応に、ピルビン酸オキシダーゼと酢酸キナーゼによるATP再生系及びカタラーゼを加えることにより、ピルビン酸の酸化分解をエネルギー源としてワンポットでのオリゴ糖合成を行う(図1)。
  2. スケールアップ可能な反応系及びオリゴ糖の精製方法を開発する。反応液に限外ろ過膜によるタンパク質の除去及び電気透析による脱塩操作を行うことによりオリゴ糖を簡便に単離する(図2)。
  3. 種々のアノメリックキナーゼとホスホリラーゼの組み合わせにより数種のオリゴ糖の大量調製を行う(表1)。
  4. 開発したATP再生系は糖リン酸の大量調製や他の用途にも汎用的に使用することが可能である。
成果の活用面・留意点
  1. アノメリックキナーゼとホスホリラーゼの組み合わせの可能なオリゴ糖を簡便かつ高効率に製造できる。
  2. 新規なアノメリックキナーゼやホスホリラーゼを見いだすことが出来れば調製可能なオリゴ糖のバリエーションを拡大できる。
  3. 反応は気液界面での酸素移動速度が律速になりやすい。スケールアップするためには酸素供給に関する工学的な検討が必要である。
  4. 調製したオリゴ糖の機能性評価が今後の課題である。
研究内容 http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/4th_laboratory/nfri/2016/nfri16_s07.html
カテゴリ 機能性 シカ

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