| タイトル |
活性炭添加による改良寒天培地を利用したカビ毒産生菌の検出効率向上 |
| 担当機関 |
(国研)農業・食品産業技術総合研究機構 食品研究部門 |
| 研究期間 |
2015~2016 |
| 研究担当者 |
鈴木忠宏
岩橋由美子
|
| 発行年度 |
2016 |
| 要約 |
活性炭とα?-シクロデキストリンを含むポテトデキストロース寒天培地を利用した培養により、紫外線照射のみの簡易な観察環境においてアフラトキシンに由来する蛍光の検出効率が向上し、アフラトキシン産生菌の判別が容易となる。
|
| キーワード |
カビ毒産生菌、簡易検出、アフラトキシン、活性炭、シクロデキストリン
|
| 背景・ねらい |
アフラトキシン(AF)は強い発がん性を有するカビ毒で、輸入食品等で検出されることがある。AFは特定のカビが産生するため、AF産生菌そのものを原料の段階で検出できれば、加工後の食品がAFに汚染されるリスクを低減できる。AF産生菌をフードチェーンの早期段階で検出するためには、生産現場に近い小規模事業所などの検査設備が十分ではない環境においても利用できる簡便な手法が必要となる。AF産生菌の検出技術は開発途上にあり、現在も菌株の培養を通じたAF産生能の確認が有効である。AF産生能を確認する簡易検出手法の1つとして、培地へのシクロデキストリン(CD)添加法が報告されている。CDはAFを抱合することでAF由来の蛍光を増強させる。しかし、CD添加法でも検出の困難な菌株が確認される事から更なる改良が求められる。そこで、当該手法に採用する条件の比較と改良を通じてAF産生菌の高効率な検出を可能とする培養手法を開発し、効果を明らかにする。
|
| 成果の内容・特徴 |
- 活性炭粉末を加えたポテトデキストロース寒天培地(PDA)は、365 nmの紫外線照射環境下においてプレート表面に由来する散乱光が低減し、菌の形成するコロニー周辺部のコントラストを上昇させ、AF由来蛍光の観察効率を向上させる。
- 図1の左から2番目に示す菌株はα?-CDのみを添加したPDAにおいて蛍光を確認出来ないが、α?-CDと活性炭を加えたPDAではAF由来の蛍光を示す(図1矢印)。
- α?-CDと活性炭を加えたPDAでは、AFに由来する蛍光強度がα?-CDのみ添加した条件と比較して高くなり、AF産生菌株全体の観察効率が向上する(図1)。
- AFには主にB型とG型の構造が存在し、紫外線照射を受けてそれぞれ青色と緑色の蛍光を示す。本成果の技術を利用した培養環境では、AF産生菌の示す蛍光色は菌種の違いにより異なることが確認される(図1、図2)。
- ポテトデキストロース(PD)液体培地に対して活性炭を添加すると、PDのみの培地と比較して菌体の生長が促進される。これと同時にAF産生量も増加する(図3、図4)。
|
| 成果の活用面・留意点 |
- 保有する未知菌株のAF産生能を簡易に確認できる。
- AFの定量や定性に必要な試験設備を有しない小規模事業所や国外地域等においても利用可能である。
- 蛍光増強効果を示さない菌株や利用条件の存在する可能性があり、菌種と蛍光色の関係に関する情報も少ないことから、多くのAF産生菌株を用いた情報集積が求められる。
|
| 研究内容 |
http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/4th_laboratory/nfri/2016/nfri16_s06.html
|
| カテゴリ |
加工
情報集積
|