LC/MS/MSによるフラン脂肪酸の新規分析法の開発

タイトル LC/MS/MSによるフラン脂肪酸の新規分析法の開発
担当機関 (国研)水産研究・教育機構 中央水産研究所
研究期間 2015~2016
研究担当者 細川雅史
鈴木敏之
板橋豊
内田肇
松嶋良次
渡邊龍一
及川寛
発行年度 2017
要約 フラン脂肪酸は強い抗炎症・抗酸化能を有し、種々の水産生物に微量(通常、総脂肪酸中1%以下)存在する希少脂肪酸である。GC-FIDやGC/MSによるフラン脂肪酸の分析には煩雑な精製操作や長い分析時間が必要である。本研究ではLC/MS/MSを用いて短時間かつ特異的にフラン脂肪酸を検出・同定する方法を開発した。
背景・ねらい フラン脂肪酸はミドリイガイを原料とするサプリメントから、強い抗炎症活性を有する化合物として同定されている。フラン脂肪酸はサケの精巣等に比較的多く含まれるが、通常は総脂肪酸中に1%以下のレベルで検出される。フラン脂肪酸の分析にはGCが用いられているが、良好な分離と正確な組成を得るためには、精製・濃縮等の前処理や分析時間の長大化が避けられない。本研究ではLC/QTOFMSおよびLC/MS/MSを用いて、短時間かつ特異的にフラン脂肪酸を検出・同定する方法を検討した。
成果の内容・特徴
  1. 成熟したサケの精巣から総脂質を抽出・調製した脂肪酸をLC/QTOFMSおよびLC/MS/MS分析用の試料とした。
  2. LC/QTOFMSのトータルイオンクロマトグラムからフラン脂肪酸の精密質量値を抽出することで、総脂肪酸からフラン脂肪酸を特異的に検出した。
  3. 陽イオンモードにおけるフラン脂肪酸のイオン化効率は通常の脂肪酸と比較して2倍以上高いことを見出した。また、陽イオンモードで得られたフラン脂肪酸のMS/MSスペクトルは特徴的なフラグメンテーションを示した。
  4. フラン脂肪酸の特徴的なプロダクトイオンを用いたMRM分析の結果から、フラン脂肪酸の特異的な検出が可能あった。
  5. LC/MS/MSによるフラン脂肪酸の分析法の分析時間は約1/6に短縮した。LC/QTOFMS分析およびLC/MS/MS(MRM)分析から得られるフラン脂肪酸の組成はGC/MS分析と概ね一致した。
成果の活用面・留意点 本研究により開発したフラン脂肪酸のLC/MS/MS分析法では、簡単な前処理で総脂肪酸中に極微量含まれるフラン脂肪酸を濃縮や単離せずに直接検出することが可能であり、フラン脂肪酸のスクリーニング分析法として有用である。本法を用いてフラン脂肪酸を定量するためには、各フラン脂肪酸類縁体(標準品)のイオン化効率を比較したり、添加回収試験を行い、種々の生体試料に対するマトリックス効果などを評価することが必要である。
研究内容 http://fra-seika.fra.affrc.go.jp/~dbmngr/cgi-bin/search/search_detail.cgi?RESULT_ID=7154&YEAR=2017
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