デジタル土壌図のウェブ配信-「日本土壌インベントリー」と「e-土壌図II」の公開-

タイトル デジタル土壌図のウェブ配信-「日本土壌インベントリー」と「e-土壌図II」の公開-
担当機関 (国研)農業・食品産業技術総合研究機構 農業環境変動研究センター
研究期間 2016~2017
研究担当者 高田裕介
前島勇治
大倉利明
小原洋
神山和則
発行年度 2017
要約 土壌の種類や分布をウェブ上で調べられるデジタル土壌図とフィールドで使えるスマホ・アプリを提供する。生産現場で土壌の種類に応じた施肥設計や圃場管理、さらには土地利用計画の立案や農業ICTで利用される。
キーワード デジタル土壌図、オープンデータ、スマホ・アプリ、土壌情報、農業ICT
背景・ねらい 作物生産や炭素貯留等の土壌が有する機能を最大限に発揮して、環境と調和した持続性の高い農業や土地の有効利用を実現するためには、土壌の種類やその性質に応じた管理が重要であり、土壌の種類やその分布状況を調べるための土壌図の利活用が求められる。これまで農研機構では、農業のICT化に対応するため農耕地を対象としたデジタル土壌図をウェブ上で公開してきたa),b)。しかし、近年、土壌情報の利用者の多様化に伴い、農耕地以外の土壌情報についても利用ニーズが高まっている。例えば、環境開発等を目的とした自然環境の調査・予測および評価、農地と里山が混在するような生態系における物質循環や地球温暖化緩和機能の評価等が挙げられる。
このように多様化した土壌情報ニーズに対応するため、農耕地のみならず、その他の土地利用もカバーするデジタル土壌図をオープンデータ化し、様々な地理情報システム(GIS)で利用可能な形式で、かつ、2次利用が可能な利用ルールにより配信する。
成果の内容・特徴
  1. 「日本土壌インベントリー」(http://soil-inventory.dc.affrc.go.jp)はインターネットを利用して土壌図や関連する情報を閲覧することができるWebサービスであり、「e-土壌図II」(http://soil-inventory.dc.affrc.go.jp/eSoilMap.html)は、スマートフォンを用いて土壌図を閲覧することができるアンドロイドおよびiOS用のアプリである(図1)。
  2. 閲覧できる土壌図は2011年に農研機構(旧農業環境技術研究所)が作成した包括的土壌分類第1次試案c)に基づいて作図された縮尺20万分の1相当の全国の土壌図と大きく拡大した時に表示される縮尺5万分の1相当の農耕地土壌図である(図2)。
  3. 「日本土壌インベントリー」の土壌図閲覧ページでは、表示された土壌図上の任意の地点をクリックすると、その地点に分布する土壌種名が表示され、さらに、土壌種名をクリックすると、その特徴や分布範囲などを解説したページが表示される。また、土壌温度図閲覧ページでは土壌の表層下30~50cmの土壌温度の年平均値を閲覧できる。
  4. 表示される土壌図のデータはGIS用のファイルフォーマットであるShapeファイル形式のオープンデータとして入手でき、農業ICT等の基盤情報として利用できる。
  5. 「e-土壌図II」では、スマートフォンやタブレットに搭載されたGPS機能を用いることにより、利用者が現在位置の土壌の種類を即座に調べることができる。
成果の活用面・留意点
  1. 普及対象:全国の農業者、普及組織、行政機関、民間企業
  2. 普及予定地域・普及予定面積・普及台数等:日本全国に適用可能(e-土壌図IIのダウンロード数:2千件)
  3. その他:公開している土壌図のShapeファイルは、CC BY 4.0(クリエイティブ・コモンズ)により提供される。また、関連する成果情報は以下より閲覧できる。
    a)http://www.naro.affrc.go.jp/archive/niaes/sinfo/result/result26/result26_16.html
    b)http://www.naro.affrc.go.jp/archive/niaes/sinfo/result/result31/result31_02.html
    c)http://www.naro.affrc.go.jp/archive/niaes/sinfo/result/result27/result27_86.html
研究内容 http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/popular/result100/2017/17_067.html
カテゴリ ICT くり GPS 施肥 圃場管理

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