水稲品種「とよめき」の多収業務加工用水稲栽培マニュアル

タイトル 水稲品種「とよめき」の多収業務加工用水稲栽培マニュアル
担当機関 (国研)農業・食品産業技術総合研究機構 次世代作物開発研究センター
研究期間 2014~2018
研究担当者 荒井裕見子
鈴木啓太郎
小林伸哉
荻原均
発行年度 2018
要約 「とよめき」多収・業務加工用水稲栽培マニュアルは、現地実証を含む試験結果に基づき、多収と業務・加工適性を両立するための生育目標や栽培管理技術と、業務・加工適性評価に関する情報を提供している。
キーワード イネ、栽培マニュアル、栽培管理技術、業務・加工適性
背景・ねらい 近年良食味と多収性を兼ね備えた業務・加工用米の需要が増加しており、関東以西向けに「コシヒカリ」並みの良食味をもち多収の「あきだわら」、多収で中生の「やまだわら」、多収で早生の「とよめき」等の水稲品種が育成されている。このような品種の普及にあたり、業務・加工用米を扱う実需者や生産者からは、安定した良食味・多収生産が可能となる栽培指針策定の要望が多い。そのため「あきだわら」と「やまだわら」については、マニュアルを作成し、配布している。そこで、水稲早生品種「とよめき」について、反収700kg/10a以上の多収と業務・加工適性を両立する栽培技術を確立し、その内容を栽培マニュアルとして、生産者から実需者まで幅広い利用者に提示する。
成果の内容・特徴
  1. 次世代作物開発研究センターの試験場内および現地(茨城県坂東市農地所有適格法人S社)で実施した現地実証試験のデータ(図1)にもとづいて、水稲品種「とよめき」の多収栽培技術と業務・加工適性をとりまとめている。
  2. 「とよめき」等の多収品種は収穫時期の判定が難しいため、栽培試験により整粒歩合が最大となる時期を収穫適期と判断している。「とよめき」の収穫適期は、黄化籾率80~85%、出穂後積算気温1200~1250℃、出穂後日数45~50日と判定される(図2)。
  3. 業務・加工用の適性に関しては、玄米・白米の品質特性や炊飯米の物理性等に関する情報を提供している。「とよめき」の炊飯米は、表面の付着性が弱く、内側が軟らかいなど、冷凍米飯に適している(図3)。
  4. 生産者から実需者まで幅広い利用者が理解しやすいよう説明は平易な表現とし、また簡易な図表や写真を多用し、「栽培暦」では目標収量達成のために必要な情報を簡潔に記載している。本マニュアルは、冊子版(図4)を配布する他、農研機構ホームページで入手できる。
成果の活用面・留意点
  1. 米卸・加工等食品関連事業者、農業用機械・資材関連事業者、都府県の公設農業試験研究機関、水稲生産者を対象としている。
  2. 2019年1月3000部発行。
  3. 「とよめき」の農産物検査数量1030t(農林水産省2018)
  4. その他:本マニュアルは、主に普及指導者を対象に栽培指針として作成したものである。収量や品質は、気象や土壌条件に影響を受けるため、生産現場に適用する場合は地域の特性に応じた技術の適正化が必要である。
研究内容 http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/4th_laboratory/nics/2018/nics18_s01.html
カテゴリ 加工 加工適性 栽培技術 水稲 多収栽培技術 多収性 品種 良食味

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