タイトル | 高温に伴った背白粒の発生と窒素施与による白濁抑制の細胞生理学的要因 |
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担当機関 | (国研)農業・食品産業技術総合研究機構 九州沖縄農業研究センター |
研究期間 | 2016~2018 |
研究担当者 |
和田博史 畠山友翔 恩田弥生 野並浩 中島大賢 Erra-Balsells R 森田敏 平岡賢三 田中福代 中野洋 |
発行年度 | 2018 |
要約 | 高温下の玄米背側外胚乳では、タンパク質合成が阻害されデンプン・貯蔵タンパク質集積の低下とともに、細胞質に液胞様構造が残存することで空隙を形成し白濁する。追肥により、高温下でもタンパク質合成が維持され、デンプン・貯蔵タンパク質が集積するため、白濁発生が抑制される。 |
キーワード | イネ、高温、背白米、タンパク質合成、タンパク質貯蔵型液胞 |
背景・ねらい | 近年、水稲登熟期の極端な高温により、玄米の背側部分が白濁した背白粒の多発による玄米外観品質の低下が問題となっている。これまでに、背白粒の発生は窒素追肥することで低減されることが知られており、この知見を利用して、穂肥時における出穂後の気象予報と葉色診断の結果から穂肥量を調節する気象対応型追肥法の開発・改良が進められている。高温にさらされた玄米胚乳ではデンプン集積が不良となり、登熟後半の脱水後にデンプン粒間に空隙が形成される。白濁は光がその隙間を通過するとき、乱反射することで起こる。しかし、なぜタンパク質顆粒(PB)の多く分布する背側の外胚乳に限定的に白濁が発生するのか、また、細胞質の何が空隙の要因であるかは明らかではない。さらに、追肥による玄米品質向上のメカニズムも依然として不明である。そこで、人工気象室で高温環境を再現し、玄米の背側外胚乳を対象に透過型電子顕微鏡解析、1細胞代謝産物分析、タンパク質分析により、細胞生理学的に明らかにする。 |
成果の内容・特徴 |
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成果の活用面・留意点 |
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研究内容 | http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/4th_laboratory/karc/2018/karc18_s15.html |
カテゴリ | 水稲 品種 |