有色米の飼料成分、色素含量、抗酸化活性および第一胃内分解特性

タイトル 有色米の飼料成分、色素含量、抗酸化活性および第一胃内分解特性
担当機関 (国研)農業・食品産業技術総合研究機構 九州沖縄農業研究センター
研究期間 2011~2015
研究担当者 細田謙次
笹原英樹
松下景
田村泰章
宮地慎
松山裕城
発行年度 2018
要約 有色米は、高い抗酸化活性を示す色素を高濃度で含むとともに、第一胃内で高い分解性を示すデンプンを多く含むことから、抗酸化物質およびデンプンを同時に供給できる国産飼料として有望である。
キーワード 紫黒米、赤米、色素含量、抗酸化活性、第一胃内分解特性
背景・ねらい デンプン系国産飼料である飼料用米は、輸入トウモロコシに代替可能である。一方、ウシは高い酸化ストレスに曝され、生産性の低下を招いているとされており、酸化ストレスを低減する抗酸化物質の補給が必要である。米には抗酸化物質である色素を多く含む品種(有色米)があり、有色米はデンプンに加えて抗酸化物質の供給源になる可能性がある。そこで本研究では、有色米の飼料成分、色素含量、抗酸化活性および第一胃内分解特性を調査し、ウシ用飼料としての価値を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 供試した有色米のデンプン含量は、平均で76%程度と高い(表1)。紫黒米および赤米は、色素のアントシアニンあるいはプロアントシアニジンを高濃度で含む。また、有色米のポリフェノール含量および抗酸化活性は、対照米に比べて高い。
  2. 有色米の色素含量が上昇するとポリフェノール含量および抗酸化活性が上昇することから、有色米の高い抗酸化活性は色素が大きく寄与している(表2)。
  3. 有色米を含む全ての供試米は、オオムギに近い分解速度定数Cを示す(表3および4)。分解される画分(A+B)および有効分解率EDが高いことから、消化性の高いデンプンの供給源となり得る。
  4. 有色米は、抗酸化物質およびデンプンを同時に供給できる国産飼料として有望である。
成果の活用面・留意点
  1. ウシ向けの有色米を活用した抗酸化性を持つ国産飼料の給与技術を開発するために役立つ情報となる。
  2. 本成果の内容は、食用品種の有色米を用いて行った結果である。
研究内容 http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/4th_laboratory/karc/2018/karc18_s04.html
カテゴリ 大麦 飼料用米 とうもろこし 品種

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