いもち病抵抗性で年内安定収穫が可能なイタリアンライグラス極早生品種「Kyushu 1」

タイトル いもち病抵抗性で年内安定収穫が可能なイタリアンライグラス極早生品種「Kyushu 1」
担当機関 (国)農業・食品産業技術総合研究機構 九州沖縄農業研究センター
研究期間 2012~2020
研究担当者 荒川明
桂真昭
波多野哲也
山下浩
松岡誠
我有満
高井智之
木村貴志
上床修弘
発行年度 2020
要約 イタリアンライグラス「Kyushu 1」は極早生で、いもち病抵抗性が既存の抵抗性品種「さちあおば」より強い。暖地で9月播種した場合の年内草と春1番草の合計乾物収量が「さちあおば」より多い。年内草は高栄養価で発酵品質が良い。
キーワード イタリアンライグラス、いもち病抵抗性、極早生、9月播種、年内収穫
背景・ねらい 暖地で広く栽培されるイタリアンライグラスについては、9月に播種し年内草を安定して収穫できる品種に対する畜産農家からの要望がある。しかし9月に播種すると、いもち病の発生による大幅な減収や品質低下の危険性があるため、現在の流通する品種での9月播種は奨励していない。そこで、イタリアンライグラスの9月播種・年内収穫を行う栽培を可能にするため、既存の極早生・いもち病抵抗性品種「さちあおば」よりいもち病抵抗性や年内草の収量を高めた極早生品種を育成する。
成果の内容・特徴 1.イタリアンライグラス「Kyushu 1」は、山口県農林総合技術センターで開発された、いもち病抵抗性系統「山育185号」(極早生)と「山系32号」(早生・多収)との交配後代から、母系選抜により育成した品種である。
2.いもち病抵抗性は既存の抵抗性品種「さちあおば」より強く、「ヤヨイワセ」並であり(図1)、いもち病の多発年の年内草の生育は、罹病性品種より優れる。
3.「Kyushu 1」の出穂始めは、「さちあおば」および「ヤヨイワセ」並であり、"極早生"に属する。
4.九州地域における9月播種での年内草と春1番草の合計乾物収量(6場所・3カ年間平均)は対「さちあおば」比110と多収である(「ヤヨイワセ」は同108)(図2)。また、沖縄における10月播種での3番草までの合計乾物収量(3カ年平均)は対「さちあおば」比106と多収である(「ヤヨイワセ」は同114)(図2)。
5.実規模栽培試験において、「Kyushu 1」の年内草のロールベールは粗蛋白質含量および可消化養分総量(TDN)がイタリアンライグラスの1番草の出穂期の値(粗蛋白質13.7%、TDN61.0%、日本標準飼料成分表(2009年版))より高く、V-スコアが100と発酵品質が良い(表1)。
6.播種時期は9月中旬から下旬、播種量は4~5kg/10a程度が適当である。この条件で行った宮崎県および鹿児島県での現地試験の調査では、年内草と春1番草の合計乾物収量が複数年にわたり1000kg/10a以上となる(表2)。
成果の活用面・留意点 1.普及対象:酪農や肉用牛繁殖経営の農家・法人、コントラクター等の飼料生産組織
2.普及予定地域・普及予定面積・普及台数等:南九州を中心に300ha以上。
3.その他:
2020年より雪印種苗株式会社、日本緑農株式会社から種子が販売されている。夏雑草の繁茂を防ぐため、9月上旬以前の播種を避ける。10月上旬以前に播種した場合、年内草の収穫が2月以降となると過繁茂となり蒸れが生じやすいため、年内草は1月以前に収穫する。水田では湿害を回避するため、排水対策を行うとともに、大雨が予想される時の播種を避ける。
図表1 244594-1.png
研究内容 https://www.naro.go.jp/project/results/4th_laboratory/karc/2020/20_022.html
カテゴリ イタリアンライグラス いもち病 経営管理 コントラクター 雑草 湿害 水田 抵抗性 抵抗性品種 肉牛 乳牛 播種 繁殖性改善 品種

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