収穫直後から高糖度で粘質の良食味サツマイモ新品種「あまはづき」

タイトル 収穫直後から高糖度で粘質の良食味サツマイモ新品種「あまはづき」
担当機関 (国)農業・食品産業技術総合研究機構 中日本農業研究センター
研究期間 2010~2021
研究担当者 西中未央
田口和憲
藏之内利和
片山健二
高田明子
藤田敏郎
中村善行
発行年度 2021
要約 「あまはづき」は、収穫直後から肉質が粘質で糖度が高い、多収の良食味サツマイモ品種である。サツマイモネコブセンチュウに"強"、つる割病および黒斑病に"やや強"の複合病虫害抵抗性である。
キーワード サツマイモ、高糖度、粘質、良食味、複合病虫害抵抗性
背景・ねらい 近年の焼きいもの人気の高まりにより、粘質で高糖度のサツマイモの需要が増加している。2007年に育成された肉質が粘質で高糖度の青果用サツマイモ品種「べにはるか」は、需要を支える品種として普及が進んでいる。しかし、収穫直後の「べにはるか」は甘味が少なく肉質が粉質であり、消費者ニーズの高い粘質で高糖度のサツマイモとして出荷するためは、収穫後に一定期間貯蔵しでん粉の糖化を促す等の対策が必要である。そこで、収穫後の貯蔵による糖化促進が不要で早期の出荷が可能な、良食味サツマイモ新品種を育成する。
成果の内容・特徴 1. 「あまはづき」(旧系統名:関東144号)は、早期肥大性でごく多収の「からゆたか」を母、早掘栽培でも多収の「谷05100‐172」を父とする交配組合せから選抜した品種である。
2. 「あまはづき」は、収穫後の貯蔵期間なしで、蒸しいもの肉質が粘質になる(図1B)。
3. 蒸しいも品質について、「あまはづき」の肉質は"粘"で食味に優れ、糖度は「べにはるか」よりも高い(表1)。蒸しいもの肉色は、「あまはづき」は"黄"で、「べにはるか」の"淡黄"より濃い(図1、表1)。
4. 「あはまづき」は、低温糊化性でん粉を含み、でん粉の糊化温度は「べにはるか」よりも低い(表1)。
5. 「あまはづき」の育成地における収量は、早掘栽培では「べにはるか」と同程度、標準栽培では「べにはるか」より1割程度多い(表2)。
6. 「あまはづき」は、サツマイモネコブセンチュウに"強"、つる割病、黒斑病に"やや強"、立枯病に"中"の複合病虫害抵抗性である(表3)。
成果の活用面・留意点 1. 「あまはづき」はいもの貯蔵性が"難"であることから、収穫・調整時には丁寧にいもを扱い、貯蔵中の低温や乾燥を避ける。
図表1 249007-1.png
研究内容 https://www.naro.go.jp/project/results/5th_laboratory/carc/2021/carc21_s01.html
カテゴリ 病害虫 あま かんしょ 乾燥 出荷調整 新品種 立枯病 抵抗性 品種 良食味

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