| タイトル | 森林作業道における情報化施工システムの開発 |
|---|---|
| 担当機関 | (国)森林総合研究所 |
| 研究期間 | ---- |
| 研究担当者 |
鈴木 秀典 山口 浩和 瀧 誠志郎 吉田 智佳史 中澤 昌彦 白澤 紘明 宗岡 寛子 山口 智 猪俣 雄太 有水 賢吾 伊藤 崇之 上村 巧 田中 良明 佐々木 達也 市川 作雄 竹元 哲也 山内 延恭 大野 勝正 斎藤 仁志 松本 武 赤松 玄人 |
| 発行年度 | 2021 |
| 要約 | 木材生産のためには森林作業道などの基盤整備が必要です。森林作業道は作設費用を抑えつつ強固で 崩れにくい道とすることが求められ、作設には高度な経験を要します。土木分野では、GNSS(衛星 測位システム)や測量器械などから得られるデジタルデータを活用した情報化施工によって、高効率・ 高精度の作業を実現しています。そこで、森林内での作業道作設作業にもこの技術を適用するための システムを開発しました。その結果、路線計画から完成後測量までの一連の作業において労働生産性 が向上するとともに、経験を要する締固め作業を支援するシステムを組み込むことで、経験に関わら ず安定した道をつくることが可能となりました。 |
| 成果の内容・特徴 | ■情報化施工システムの概要 開発したシステムは、施工を行う油圧ショベルの位置を特定するためのトータルステーション(測量機器)、油圧ショベルのバケット先端位置を把握するためのセンサ、締固め状況を評価するために試作した測定装置のほか、すべての機器類のデータを集約し作業者に必要な情報を表示するモニタなどから構成されます。 ■機械位置計測システム 油圧ショベル位置を測定するためには、GNSSを使用するのが一般的ですが、森林内ではGNSSの電波環境が悪く高精度に測位することができません。そこで、油圧ショベルに取り付けたプリズムをトータルステーションが自動で追尾することで、位置を測定するシステムとしました(図1)。またこのトータルステーションを油圧ショベル運転席から操作するため専用のアプリケーションを開発しました。 ■油圧ショベル先端位置検出システム 油圧ショベルで操作するバケット先端位置を高精度に求めることで、バケットから設計面までの距離を運転席内のモニタに表示することができます作業者はこのモニタを見ながら掘るべき位置や深さなどを確認することができ(図2)、正確な施工を効率的に行うことができるようになります。 ■締固め状況の評価システム 3種類の機能を開発して、締固め状況を評価できるようにしました。まず、路面の支持力(耐荷重)を計測する機能です(図3)。一連の計測操作を運転席から一人で行うことができ、施工後の強度確認などに利用できます。次に、走行による路面の沈下量を計測する機能です。路面の沈下量を自動的に計測することで、現地における最適な締固め回数を決めることができ、過不足のない締固め作業を支援します。さらに、路面の硬軟を判定する機能です。走行時の振動加速度特性から広範囲で軟らかい箇所を探索することができるため(図4)、締固め不足などによる施工不良がなくなります。 ■完成後の測量も簡単に これまでは、路線延長や道の横断形状の測量などを完成後に行っていました。この測量の代わりに作業道の写真を撮影して道の形状の3次元モデルを作成することで、1人での測量作業が可能となりました。さらに、新たに開発した手法では、歩行しながら動画を撮影することで複数の静止画像を効率的に取得することができるようになりました。これらの手法によって、完成後の測量にかかる作業時間をこれまでの5分の1程度に縮減することができました。 ■研究資金と課題 本研究は農研機構生研支援センター「生産性革命に向けた革新的技術開発事業」における「作業道の情報化施工に関する実証事業」による成果です。 ■文献 山口浩和(他) (2020) 森林作業道の情報化施工に供する油圧ショベルの姿勢演算精度. 森林総合研究所研究報告, 19(3),269-273.瀧誠志郎(他) (2020) 動画データによる作業道の三次元点群データの構築. 森林利用学会誌, 35(4), 203-208. |
| 図表1 | ![]() |
| 図表2 | ![]() |
| 図表3 | ![]() |
| 図表4 | ![]() |
| 研究内容 | https://www.ffpri.affrc.go.jp/pubs/seikasenshu/2021/documents/p22-23.pdf |
| カテゴリ |
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