課題名 | m.茶の効率的施肥技術の開発及び少肥適応性品種との組合せによる窒素施肥削減技術の開発 |
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課題番号 | 2008010610 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,野茶研,茶施肥削減技術研究チーム |
協力分担関係 |
静岡県農林技術研究所 静岡大学 三重県農業研究所 |
研究期間 | 2006-2010 |
年度 | 2008 |
摘要 | 1)茶の効率的施肥技術の開発に向けて、数値計算モデル(HYDRUS-1D)で茶園の水分移動を精度よく再現できた。土壌電気伝導度(EC)が茶園土壌改良基準を超える黒ボク土ではpH矯正で茶の生育および養分吸収が増大したが、ECが基準内の土壌ではそのような効果は認められなかった。茶園へのリン酸投入量10kg/10a、20kg/10aに対して茶葉収穫によるリン酸搬出量はそれぞれ1.2kg/10a、1.3kg/10aであった。茶園畝間土壌の細菌相は株下に比べて貧弱であり、その60%が好酸性菌のγ-プロテオバクテリアおよびアシッドバクテリアであった。堆肥施用により糸状菌の菌種数が減少した。2)茶の少肥適応性品種の開発・選定では、6種類の器官に由来する発現遺伝子の配列情報をデータベース化し、単純反復配列を1,835個見出した。根の遺伝子発現解析用マイクロアレイを作製した。少肥適応性評価指標として乾物重、樹体中全窒素含量および窒素吸収利用率を提示し、「ふうしゅん」と「めいりょく」は「やぶきた」に比べて少肥適応性品種であることを示した。施肥量を減らすと萌芽期が遅くなり、一番茶のカテキン含有率が増加した。「金谷30号」は「やぶきた」に比べ施肥窒素からのアミノ酸合成能力が高かった。3)効率的施肥技術と少肥適応性品種候補とを組み合わせたほ場試験において、「めいりょく」は肥効調節型肥料による減肥で、「ふうしゅん」は液肥点滴施肥および肥効調節型肥料による減肥で、それぞれ慣行施肥の「やぶきた」に比べて収量、品質が同等以上となった。特に「ふうしゅん」の収量増加が顕著であった。 |
カテゴリ | 肥料 施肥 茶 データベース 土壌改良 品種 |