課題名 | r.草地飼料作における減肥・減農薬の環境対策技術の検証と新たな要素技術の開発 |
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課題番号 | 2008010615 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,畜草研,飼料作環境研究チーム |
協力分担関係 |
宮城大学 静岡大学 岩手大学 滋賀県立大学 北海道大学 ケンタッキー大学 日本草地畜産種子協会 長野県中信農業試験場 |
研究期間 | 2006-2010 |
年度 | 2008 |
摘要 | 1)家畜ふん堆肥等の施用におけるN-P-Kの系内循環効率改善効果を実規模で検証するため、所内の仮想酪農場における5年間のN・P・K三元素の循環を調査・解析して、その様相を示した。また、とうもろこしとアルファルファとを組み合わせる短期輪作体系がとうもろこしとイタリアンライグラスとを組み合わせた慣行作付体系に比べてリンの利用効率と循環性が向上することを示した。2)共生糸状菌(エンドファイト)による害虫抵抗性の機作を解明して、生物的防除素材としての効果を検証するため、ネオティフォディウム属の共生糸状菌に感染した牧草が示す斑点米カメムシ抵抗性の要因を調査し、主要因はエンドファイトが植物体内で産生するN-フォルミルロリンであることを明らかにした。また、共生糸状菌の一種ネオティフォディウム・オカルタンスが感染した牧草はN-フォルミルロリンを蓄積するが、近縁の種で問題となっている家畜中毒原因物質は蓄積しないことを明らかにし、共生糸状菌の生物的防除素材としての有効性を示した。3)減農薬につながる飼料作物の共生糸状菌(エンドファイト)の迅速な検出・同定技術開発に向けて、植物組織からのDNA調製を迅速化するキット(FTA-PlantSaver Card)の適用の可否を検討したところ、感染植物からのDNAの抽出・精製・保存を極めて迅速・簡便に行えたが、処方通りの使用で感染植物の分げつ基部を供試し、共生糸状菌rDNAをターゲットにしたプライマーを用いた場合、抽出したDNAからのPCRによる菌の検出成功率は50%程度であったため、処方の最適化が必要と考えられた。4)作業負担の評価に一般的に用いられる心電計測と、これより計測が容易な脈波計測とを農作業で比較・検討した結果、心電波形ピーク間隔のLF/HF(低周波成分/高周波成分)およびCV(変動係数)と脈波の2次微分波形(加速度脈波)におけるピーク間隔のLF/HF、CVとはそれぞれ近い値となり、脈波が農作業負担評価に利用可能なことを明らかにした。 |
カテゴリ | 病害虫 アルファルファ イタリアンライグラス 害虫 環境対策 飼料作物 生物的防除 抵抗性 とうもろこし 乳牛 農薬 斑点米カメムシ 輪作体系 |