課題名 | n.天敵等を用いた果樹害虫の制御・管理技術の開発 |
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課題番号 | 2009013882 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,果樹研,果樹害虫研究チーム |
協力分担関係 |
青森県産業技術センターりんご研究所 山口県農林総合技術センター 愛媛県農林水産研究所果樹研究センター 広島県立総合技術研究所農業技術センター 農業生物資源研究所 静岡シブヤ精機(株) 日本農業資材(株) 三州産業(株) 鳥取県農林総合研究所園芸試験場 奈良県農業総合センター |
研究期間 | 2006-2010 |
年度 | 2009 |
摘要 | 1)カメムシ寄生蜂(チャバネタマゴクロバチ)については、発育時に短日処理を行うことにより、雌成虫の造卵抑制及び、低温耐性を獲得することを見出した。2)くり害虫であるモモノゴマダラノメイガに対しては、昆虫病原糸状菌の施用時期を解明するため、その発生消長について合成性フェロモントラップを用いて調査し、年3回(5月下旬、7月中旬、9月中旬~下旬)の発生ピークを見出した。3)ミカンハダニ卵及びミカンサビダニをよく捕食するカブリダニとしてケブトカブリダニを見出した。また、フツウカブリダニとコウズケカブリダニはミカンサビダニに対する捕食能力が高いことを見出した。4)かんきつ園にカメムシ集合フェロモンを設置し、誘引飛来したカメムシ類による果実被害を調査した結果、フェロモン源に近いほど被害が大きく、時間経過とともに離れた樹の被害が増加し、フェロモンの設置は果樹園から25m以上離す必要があることを明らかにした。5)カメムシ誘引源の合成集合フェロモンと黄色粘着シートを組み合わせたトラップの調査では、従来手法と類似したパターンが得られ、ピーク時期が完全に一致したことから、多地点での発生モニタリングトラップとして利用できると判断した。6)土着天敵のキイカブリダニについては、果樹と野菜の重要害虫であるアザミウマ類に対する高い捕食能力を見出した。室内実験では48時間以内にチャノキイロアザミウマ1令幼虫を20頭捕食し、また、ミナミキイロアザミウマ幼虫を餌として与えても高い増加率が認められた。7)フジコナカイガラムシの性フェロモン成分をゴムセプタムに含浸させたフェロモン剤を用い、飼育容器から小規模野外レベルで交信かく乱による交尾阻害効果を見出した。また、福岡県、島根県の現地かき園においても交信かく乱による密度抑制、被害軽減効果を確認した。 |
カテゴリ | 害虫 かき カメムシ 管理技術 くり 性フェロモン 耐寒性 土着天敵 フェロモン ミナミキイロアザミウマ モニタリング その他のかんきつ |