d.イネゲノム解析に基づく品質形成生理の解明と育種素材の開発

課題名 d.イネゲノム解析に基づく品質形成生理の解明と育種素材の開発
課題番号 2009013897
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 (独)農業・食品産業技術総合研究機構,作物研,米品質研究チーム
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,北農研,米品質研究チーム
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,近農研,米品質研究近中四サブチーム
協力分担関係 福山大学
京都府立大学
(株)サントク
お茶の水女子大学
敷島製パン(株)
新潟県農業総合研究所
研究期間 2006-2010
年度 2009
摘要 米の各種品質関連形質について特性の評価と利活用、変異の探索・創出を行うとともに、その遺伝特性の解析を行った。また、育種素材や系統の選抜・特性評価を進めた。1)アミロース含有率が異なる系統の選抜・特性評価を進めたのに加えて、北海道向け低アミロース米の新規用途開発を民間企業と共同で行った。また、GABAを多く生成する巨大胚米「中国胚202号」は、比較品種「はいいぶき」より2~3割多収で栽培特性が優れる結果を得た。可消化性たんぱく質含有率が「コシヒカリ」の6割程度で、「エルジーシー潤」より食味総合値が優る低アミロース米系統「中国204号」を選抜した。また、パンに向く粉質米品種「北海303号」の粉質性を選抜するDNAマーカーを開発した。2)施肥条件が異なる試料も含む約30品種の多収米品種等を用いた製パン性に関する解析から、多くの多収米品種において一般品種と同等以上に品質の良い米粉を得ることができ製パン性も優れること、そして予備的にではあるが、施肥条件が異なる米を用いてもほぼ同等のパンが得られる可能性があることを明らかにした。また、粉質米品種の中にも精米歩留りと製粉歩留りがともに高い品種があることを見出すとともに、米粉パンの膨らみと品質向上をもたらす粉砕の前処理(玄米の浸種時間を調整等)を工夫した。さらに、高温で白濁しやすい胚乳内部・中間層においてでん粉構造・組成の変動が大きいこと、背白粒発生の多い品種では穎果の通導組織の老化が早く、子房の背部にスクロースが滞留していることを明らかにした。3)「コシヒカリ」へDaw Dam(タイ原産のリポ欠米品種)由来の変異型リポキシゲナーゼ3遺伝子(LOX-3)を戻し交雑により導入し、既存の北陸PL2よりDaw Dam由来領域が狭まった株を選定することに成功した。また、本選定株は玄米表面を傷つけたLOX-3欠失米の古米臭が「コシヒカリ」よりも有意に少ないことを確認した。また、米の貯蔵性を高めるために、脂肪顆粒膜を分解するホスホリパーゼDが欠失した系統を簡易に判別できるDNAマーカー検出方法を開発した。この検出方法を利用することでホスホリパーゼDが欠失した稲が開発され、米ぬかと米油の劣化抑制も期待される。さらに、玄米由来新規複合成分を精製し、機能性物質の濃度を高めた画分を得るとともに(特許出願)、その機能発現に必須と思われる部分について構成分子の種類と数を決定した。
カテゴリ 育種 機能性 施肥 多収米 DNAマーカー 品種 良食味

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