| 課題名 | b.病害虫の侵入・定着・まん延を阻止するための高精度検出・同定法の開発 |
|---|---|
| 課題番号 | 2009013972 |
| 研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
| 研究分担 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,中央研,病害虫検出同定法研究チーム |
| 協力分担関係 |
北海道立花・野菜技術センター 千葉県農林総合研究センター 千葉大学 |
| 研究期間 | 2006-2010 |
| 年度 | 2009 |
| 摘要 | 侵入・拡大リスクが高く種子伝染性である植物病原細菌の検出技術の開発と動態解明のため、1)トウモロコシ萎凋細菌病菌用の既知のPCRプライマー1種及び血清が、国内における萎凋細菌病菌検出法として利用可能であることを明らかにした。山形県の西洋なしに発生した火傷病の類似症状から、病原細菌を分離し、細菌学的性質等を調査してPseudomonas syringaeと同定した。 維管束局在性原核微生物による新発生病害の検出技術を開発するため、1)イチゴ葉縁退緑病の病原バクテリア様微生物(BLO)についてリアルタイムPCR法による相対定量法を構築し、感染いちご体内におけるBLOの動態解析手法を確立した。また、感染いちごを吸汁したヒシウンカ幼虫体内からBLOを検出することに成功した。 土壌微生物群集構造に基づく植物病原体の定着・まん延抑止レベル評価技術を開発するため、1)低温ストレスによって誘導された青枯病菌の増殖不能(VBNC)細胞の一部は、常温下に移すことによって標準的な培地で増殖する細胞(活性細胞)に復帰すること、さらにそれらの一部は病原力を保持していることを示した。また、青枯病菌の半選択培地(修正SMSA培地)にピルビン酸ナトリウムを添加することによって、活性細胞に復帰しうるVBNC細胞の検出を可能にするとともに、改良型の修正SMSA培地の実用性を示した。さらに、ほ場の土壌中に生息しているトマトに内生可能な糸状菌を分離した。 2)ダイズ黒根腐病自然発生ほ場からの黒根腐病菌検出法を構築した。ダイズ黒根腐病菌の菌株間の病原力と毒素生産量の間には正の相関関係が認められ、本病原菌の病原力に毒素が関連していることが示唆された。産生毒素に対する大豆の反応には品種間差はなかった。3)赤かび病菌のかび毒合成遺伝子を標的にし、病原菌のDNA量を高精度に定量するリアルタイムPCR法を確立し、赤かび病菌の感染後の動態解明に適用した。赤かび用選択培地(FG培地)が、2種(3毒素タイプ)の赤かび病菌の、罹病組織からの分離、空中飛散胞子の捕捉、稲わら残さからの分離に有効であることを確認した。 ウイルスの高精度抗原・抗体及び系統識別技術を開発するため、1)レオウイルスの合成工場に相当するバイロプラズマは、Pns12タンパクにより構成されており、宿主に感染後、最も初期の段階で発現することを明らかにした。また、イネ萎縮ウイルスの外殻タンパクの一部をイネゴールドワーフウイルスの外殻タンパクの一部と組換えた結果、イネゴールドワーフウイルスの外殻タンパクと同じ性質を持つようになることを明らかにした。 線虫の検定技術、分類・同定・モニタリング技術を開発するため、1)千葉県産イヌツゲ根辺よりオオハリセンチュウ3種、ユミハリセンチュウ1種を検出した。オオハリセンチュウはキャラボクやイヌマキではほとんど検出されなかった。植木の線虫のリレーショナルデータベースのフォーマットを構築した。宮崎・鹿児島から2属3種の昆虫病原性線虫(EPNs)を検出した。グリセリン・リンガー液を使用してEPNsを急速凍結後、暖めたリンガー液を添加することにより、20年度より蘇生率を向上させることができたが、数日後多くの蘇生個体が死亡した。グリセリン・リンガー液を使った方法で、蘇生後1週間以上生存していたEPNsのハチノスツヅリガ幼虫に対する感染・増殖を確認した。2)20年度まで検討してきたレース検定法によって、日本各地の19個体群の寄生性調査を行い、寄生指数が30以下の場合に非寄生性であるとみなすのが適当であることを明らかにした。国際判別法と日本型レース検定法の結果には明確な相関関係は認められず、検定は別途に行う方がよいことを明らかにした。北海道十勝地域及び秋田県の農家ほ場で線虫調査を行い、北海道の39地点中31地点、秋田県の42地点中30地点で線虫卵を検出し、本線虫が広く分布していることを確認した。 |
| カテゴリ | 青枯れ病 いちご 害虫 黒根腐病 西洋なし 大豆 データベース とうもろこし トマト 評価法 品種 ふう モニタリング |