c.イネゲノム解析に基づく収量形成生理の解明と育種素材の開発

課題名 c.イネゲノム解析に基づく収量形成生理の解明と育種素材の開発
課題番号 2010014885
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 (独)農業・食品産業技術総合研究機構,作物研,稲収量性研究チーム
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,中央研,稲収量性研究北陸サブチーム
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,近農研,稲収量性研究近中四サブチーム
協力分担関係 秋田県立大学
滋賀県農業技術振興センター
東京大学
研究期間 2006-2010
年度 2010
摘要 ソース能等についてのQTL解析、準同質遺伝子系統の開発、QTL遺伝子の機能解明については、1)インド型品種「ハバタキ」、「タカナリ」型で日本型品種「ササニシキ」、「コシヒカリ」型に比べてSPAD値と個葉光合成能を高めるQTLを22kbまで絞り込むとともに、準同質遺伝子系統を開発し、葉形態への影響を明らかにした。また気孔コンダクタンスや非構造性炭水化物(NSC)蓄積に関与するQTLの効果の検証を行った。葉身老化に関与するQTLを見出し、このQTLは玄米タンパク質含有率に関係があることからタンパク質の制御に有用であることを示した。糖・でん粉代謝、たんぱく質代謝、脂質代謝に関連する遺伝子群の同定と機能解明については、1)ショ糖トランスポーター遺伝子OsSUT1は、花粉においてショ糖取り込みを介して花粉の発芽機能に必須であることを示した。また、葉身中にデンプンを過剰に蓄積する突然変異系統の原因遺伝子がglucan water dikinase(GWD)をコードするOsGWD1であることをほぼ特定し、この遺伝子の制御による葉からの炭素転流の促進の可能性を示した。2)リン脂質代謝酵素遺伝子OsPLD 2、OsIP5P1、および細胞内シグナル伝達関連遺伝子OsHP1のそれぞれの抑制系統では活性酸素消去系遺伝子の発現が顕著であり、これらの遺伝子が障害抑制に関わっており高温耐性の向上に有用である可能性が示された。高温下での未熟粒発生や収量低下の生理メカニズムの解明、および高温耐性育種素材の開発については、1)高温による代謝物質の変化について網羅的解析を行い、遺伝子発現ともあわせてデンプン蓄積低下の要因はデンプン合成低下、デンプン分解上昇、ショ糖代謝の低下、ATP生産能力低下にあると推定した。高温登熟性に優れる品種では粒重増加が大きく、登熟気温が高いほど登熟中期における3次籾の粒重は高まり、乳白粒が減少することを明らかにした。2)開花期の高温不稔については野生稲O. officinalisより導入した早朝開花性が不稔回避へ有効であることを示した。その他、1)多収栽培モデルの構築については、「タカナリ」を用いて穂首分化期頃の窒素溶出量が高い肥効調節型肥料の基肥体系で970g/m2程度の多収を得られることを示すとともに、深耕は穂揃い期までの窒素吸収量とシンク容量を増やすことにより増収効果があることを示した。またインド型品種と日本型
カテゴリ 肥料 育種 高温耐性 品種

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