e.畜産廃棄物・食品廃棄物等の有機性資源の循環的利用のためのシステム整備技術の開発

課題名 e.畜産廃棄物・食品廃棄物等の有機性資源の循環的利用のためのシステム整備技術の開発
課題番号 2010014949
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 (独)農業・食品産業技術総合研究機構,農工研,資源循環システム研究チーム
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,農工研,事業評価研究室
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,農工研,土地資源研究室
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,農工研,水田汎用化システム研究チーム
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,食総研,食品工学研究領域,製造工学ユニット
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,食総研,微生物利用研究領域,糸状菌ユニット
協力分担関係 東京大学
農事組合法人和郷園
亜熱帯バイオマス利用研究センター
千葉県農業総合研究センター
農事組合法人和郷園
沖縄県農業研究センター
琉球大学
研究期間 2006-2010
年度 2010
摘要 農村地域における有機性資源の循環利用を推進するため、1)家畜ふん尿、食品残渣、廃糖蜜等を原料とするバイオマス利活用システムにおいて、ライフサイクルでのコストと化石エネルギー消費量を試算する方法を示し、従来より20%以上削減できる計画モデル案を提示した(協力分担:東京大学生産技術研究所、亜熱帯バイオマス利用研究センター)。2)メタン発酵を軸とする地産地消型のバイオマス・リファイナリーシステムが、農業を核とする地域経済の発展に寄与することを実証し、バイオマス利活用施策のプロジェクトサイクルマネジメントと施策効果を把握する指標を提示した。3)香取市と宮古島のバイオマス変換プラント群の運転実績から、効率的で安定的なプラント運転や運営改善につながる条件を明らかにした(協力分担:農事組合法人和郷園、亜熱帯バイオマス利用研究センター)。4)廃糖蜜を原料とするバイオエタノールの製造プロセスにおいて、発酵を促進し安定的に蒸留残渣液を製造できる希釈条件を明らかにした(協力分担:亜熱帯バイオマス利用研究センター)。5)宮古島の炭化プラントの稼働により、バガス炭化物を製造し、農地施用する場合のCO2削減ポテンシャルを解析した結果、炭化物製造過程におけるCO2排出の寄与が大きいので、原料含水率を低減することが重要であることを明らかにした。6)地下水位制御システムほ場での水稲栽培、土層改良圃場での子実コーン栽培結果から、基盤整備技術による営農作業の省力化により、資源作物栽培にかかるエネルギー投入量を大幅に削減できることを明らかにした。 メタン発酵消化液等の環境保全的な活用技術を開発するため、1)消化液の濃縮方法として、脱水ろ液に全還流蒸留を適用してアンモニアを抽出し、CO2と反応させることにより固形化したアンモニア性窒素を土壌改良用木炭に添着できることを明らかにした。2)消化液を散布直後に耕起すれば、揮散を抑制し、肥料成分を有効利用できることを明らかにした。3)廃糖蜜由来のエタノール蒸留残渣液の施用試験を行い、カボチャとサツマイモについてはカリ成分の全量を残渣液で代替可能であること、サトウキビについては元肥や追肥時での残渣原液25t/ha施用が収量増加に効果的であること、残渣液を除草剤として125t/haを施用した場合、アワユキセンダングサの防除に有効であることを明らかにした(協力分担:沖縄県農研)。 バイオマスの利活用が環境や経済に及ぼす影響・効果を解明するため、1)地域間産業連関モデルを用いて、バイオエタノールプラントへの投資による日本全体と北海道内外の地域経済への波及効果の算定手法を開発し、数値を算出した。2)バイオマス利用における地下水環境保全を考慮し、農地からの窒素溶脱量と地下水水質との関係を解明するモデルを構築した。3)消化液の液肥利用に伴う温室効果ガス(GHG)排出については、輸送車両からの排出割合が高いため、圃場までの輸送距離の短縮によって削減できることを明らかにした。 食品加工残さ等を利用した生分解性素材を開発するため、1)実用を想定した大量発酵処理(仕込量340kg)を実施し、一週間で発酵処理物中のタンパク質含量の増量目標値12%を達成した。ペクチン分解酵素高生産性麹菌株を使用して、馬鈴しょデンプン滓を発酵させた結果、対照の小麦フスマ培地の発酵と同等のペクチン分解酵素が生産可能であることを見いだし、麹菌の酵素生産用培地として利用可能であることを明らかにした。2)調整したデンプン滓発酵処理物を用いた成形試験を実施した結果、射出成形では市販生分解性樹脂との混合により、発酵処理物の混合比が7割程度までは製品(生分解性育苗ポット)の連続成形が比較的安定していることを確認し、製品重量の変動係数も1%未満に抑えることができた。しかし、発泡成形や真空成形では製品の品質低下や不安定性が確認され、用途に応じた添加剤の利用や前処理が必要であることを明らかにした。
カテゴリ 肥料 病害虫 亜熱帯 あわ 育苗 加工 かぼちゃ コスト さとうきび 省力化 除草剤 土壌改良 防除 メタン発酵消化液 輸送

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