c.野生鳥獣の行動等の解明による鳥獣害回避技術の開発

課題名 c.野生鳥獣の行動等の解明による鳥獣害回避技術の開発
課題番号 2010014956
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 (独)農業・食品産業技術総合研究機構,近農研,鳥獣害研究チーム
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,中央研,鳥獣害研究サブチーム
協力分担関係 滋賀県農業技術センター
三重県農業研究所
兵庫県立大学
山梨県農政部農業技術課
埼玉県農林総合研究センター
研究期間 2006-2010
年度 2010
摘要 1)IT等を活用した野生動物の行動様式と農作物被害発生要因の解明では、自治体が保有するイノシシの捕獲に関する行政資料、捕獲個体の年齢構成の調査データ、および箱罠のビデオ撮影による出現個体数および捕獲率から、農地に出没して被害を及ぼしているイノシシの個体数を簡便に推定する方法を考案した。また、イノシシの牧草種ごとの採食被害割合は、イタリアンライグラスが約90%と最も高く、オーチャードグラス、リードカナリーグラスは約60%で、レッドトップは20%以下と最も低く、イノシシの牧草への嗜好性の違いが明らかとなり、牧草種の選択によって被害が軽減できることが判明した。2)生息密度予測および被害発生予察システムの開発では、21年度に開発したイノシシ水稲被害発生予測モデルの説明変数に、被害対策要因を取り入れた被害発生予測モデルに改良し、予測精度の向上を確認した。本モデルでは、電気柵やトタン柵の設置、および水田周囲の草刈りの実施により被害が減少すること、一方、ネットや漁網の設置には効果がないことが示された。3)物理的防除法を用いた野生鳥獣による農作物被害回避技術では、ハクビシンにおいて、塩味、甘味、酸味、旨みにおいて嗜好反応が、苦味では忌避反応が見られ、被害の少ない作物選定の知見を得た。カラスにおいては、野外での営巣密度などのデータから個体数推定のためのモニタリング手法を開発するとともに、「カラスの特徴と生態」、「農業被害の実態」、「被害対策」、「参考資料」からなるカラス被害対策マニュアルを作成した。複数種の野生獣の侵入を防ぐ多獣種対応柵は、設置後3年間、イノシシ、サル、タヌキ、テンの侵入を防止できた。また、イノシシとウサギに対しては、簡易電気柵とネットを組み合わせた柵も侵入を防止できることがわかった。
カテゴリ イタリアンライグラス 水田 水稲 鳥獣害 防除 モニタリング

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