繁殖性及び生涯生産性等に対する効率的な家畜育種技術の開発

課題名 繁殖性及び生涯生産性等に対する効率的な家畜育種技術の開発
課題番号 2011017534
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 (独)農業・食品産業技術総合研究機構,畜草研,家畜育種繁殖
協力分担関係 (独)家畜改良センター
家畜改良事業団
日本ホルスタイン登録協会
北海道酪農検定検査協会
北海道ホルスタイン農業協同組合
日本養豚協会
秋田県農林水産技術センター畜産試験場
福島県農業総合センター畜産研究所
帯広畜産大学
信州大学農学部
研究期間 2011-2015
年度 2011
摘要 家畜の生涯生産性を向上させるため、乳牛の乳中体細胞数の遺伝的能力評価モデル及び豚の産子数の遺伝率を推定するためのモデルについて、a)乳中体細胞スコア(SCS)の遺伝率は、産次ごとに変量回帰検定日モデルによって分析した場合、単形質モデルでは全ての産次で乳期全体を通して0.1程度となった。一方、産次を繰り返しとみなした反復モデルの遺伝率は0.12となり、産次ごとの遺伝率より高い傾向がみられた。このことから、SCSの改良には産次ごとの単形質モデルよりも単形質の反復モデルが有効であると判断した。b)豚ランドレース種を用いた産子数のデータ解析において、農家から提供された記録数の違いでデータを分類した場合とすべての記録を用いた場合、及び地域と季節を様々な区分に分類した場合、及び両者を組み合わせた場合のいずれにおいても、遺伝的パラメータの推定値に違いは認められなかった。一方、初産の遺伝率よりも2産及び3産の遺伝率はいずれも低く推定され、初産とそれ以外の産次では遺伝率の推定に異なるモデルが有効であることを示した。 鶏の産肉性や食味性に影響を与える遺伝子の探索及び始原生殖細胞を含む生殖系列細胞の培養条件について、a)腸管に分布し、満腹感を脳に伝えるシグナル伝達を担うコレシストキニンA受容体(CCKAR)遺伝子の多型により、発育が左右されている可能性を明らかにした。比内鶏のCCKAR遺伝子の塩基配列を比較したところ、発育と関連性を示すSNPが遺伝子発現を調節する領域に存在することを発見し、3つの遺伝子型(A/A、A/C、C/C)を同定した。遺伝子型がA/A型の場合、他の型よりも有意に体重が重く、A/A型はC/C型よりも発育途中の体重が約1割重いことを明らかにした。また、大型会津地鶏で検証した結果、比内鶏と同様の結果が得られ、CCKAR遺伝子のSNP型は、地鶏の発育性の選抜指標として有効であることを示した。b)始原生殖細胞の可視化は培養の際に非常に有用である。そこで生殖細胞特異的遺伝子に緑色蛍光タンパク質遺伝子を組み込んで作成したプラスミドを鶏胚に導入し、鶏胚中の始原生殖細胞への導入を試みた。その結果、生殖巣内およびその周辺に緑色蛍光を示す始原生殖細胞が観察され、この手法が始原生殖細胞の可視化に有効であることを明らかにした。 ニホンミツバチの腸内細菌の最適培養条件及び既存の飼料添加物における栄養分析について、a)生体内での抗腐蛆病菌試験に用いるため、千葉県及び福島県で採集したニホンミツバチ腸内から、BHI培地、MRS培地及びWC培地による嫌気条件下での培養により、54個の細菌コロニーを単離した。b)10種類の飼料添加物を調べ、そのうちの1種がアメリカ腐蛆病に対して抑制効果を有する可能性があることを示した。一方、チョーク病に対してはいずれの添加物も抑制効果は認められなかった。
カテゴリ 育種 飼育技術 乳牛 繁殖性改善 ミツバチ 良食味

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