課題名 | 多様なニーズに対応する安定多収な茶品種の育成と安定生産技術の開発 |
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課題番号 | 2012020377 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
角川修 根角厚司 |
協力分担関係 |
埼玉県農総セ 宮崎県農総試 弘前大 大阪大 京都大 九州大 鹿児島県農開セ 静岡大 沖縄県農研セ カワサキ機工(株) |
研究期間 | 2011-2015 |
年度 | 2012 |
摘要 | 病虫害複合抵抗性や多様な香味を持つ安定多収チャ品種の育成に関しては、a)枕崎35号が、平成24年9月12日に出願公表され、「なんめい」と命名された。「なんめい」は、出願公表と同時に種苗生産者8団体と種苗生産の許諾契約を締結し、平成25年1月から鹿児島県(2箇所)での現地実証試験のための定植を開始する。b)花香を有する系統「野茶研4号」を含む野茶研1号~8号の系統群を、平成22年に挿し穂で13の公設試に配布し、平成23年から12の公設試において育成系統評価試験として定植を行い、平成24年は、幼木期における生育状況について調査し、供試系統の樹姿及び初期生育の良否を明らかにした。 タンニン類の新しい機能性成分を多く含む系統の開発に関しては、「枕系56-01」はヒトB細胞のIgE産生抑制が期待できるG-ストリクチニン、テオガリン、ストリクチニン含有量が多く、樹勢も良好であることから、同様にこれらの成分を含む系統「枕系56-15」よりも有望と判断した。耐寒性は「ゆたかみどり」よりも強く、「やぶきた」よりも弱いことを確認した。 省力で低コストな乗用機械化一貫作業体系の開発に関しては、a)実用化に向けて、乗用精密肥料散布機に速度連動機能を付加し、作業速度が変化しても肥料繰出し量をほぼ一定にすることが可能となり、炭酸苦土石灰(100kg/10a施用)で約97%、菜種油粕配合(100kg/10a施用2回)で約95%、約104%の精度であった。b)平成23年度から試作機を用いて樹冠下広幅施肥による減肥栽培試験を実施し、平成24年度の一番茶及び二番茶の収量と品質を評価したところ、うね間施肥に比べて樹冠下減肥栽培区の収量が多くなり、品質では差がないことを認め、継続調査とした。c)茶園用乗用管理機の作業別及び機種別の作業能率を把握するため、農家茶園における摘採作業、中切り作業、農薬散布作業等の作業時間の調査を行い、乗用機械化一貫作業体系を開発するための基礎データを蓄積した。 このほか、育種の効率化に関する研究において、単純反復配列(SSR)マーカーを基にした基準連鎖地図を作成した。 |
カテゴリ | 肥料 病害虫 育種 機械化 機能性成分 栽培技術 施肥 耐寒性 茶 抵抗性 低コスト 農薬 肥料散布 品種 |