| 課題名 | 環境負荷物質の広域動態モデル策定と生産技術の環境負荷評価法の開発 |
|---|---|
| 課題番号 | 2012020382 |
| 研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
| 研究分担 |
松森堅治 |
| 協力分担関係 |
北海道総研 秋田県農技セ 愛知県農総試 |
| 研究期間 | 2011-2015 |
| 年度 | 2012 |
| 摘要 | 広域農地の水系における環境負荷物質の低減技術シーズに関しては、a)日射制御型拍動自動灌水装置による点滴灌水を導入すると、点滴チューブ敷設位置周辺での著しい細根の発達が確認され、畝間灌水と比べても細根発達が優れた。細根発達部位では肥料成分の蓄積は見られず、供給液肥成分と土壌蓄積成分の利用が向上した。b)塩類濃度の高い牛ふん堆肥を800℃で灰化後に水洗浄することによりリン酸を失うことなくカリウム濃度を半減でき、その後、炭酸水素ナトリウム溶液で抽出することによりリン酸を効率よく回収できることを明らかにした。c)水頭圧の得られる場所において、圧力調節機能と水垂れ防止機能を持つボタンドリッパーを利用することにより、平坦地形での利用に限定される日射制御型拍動灌水システムを高低差のある園地でも適用可能とし、灌水量の変動幅を10%程度に抑えられることを確認した。d)養鶏場排水を含む用水を灌漑している休耕田では、流入水の滞留時間が長いほど窒素除去率が上昇すること、代かきや落水を行うと窒素除去能が一時的に低下し、1~2週間かけて徐々に回復することを明らかにした。 負荷低減対策技術の導入効果を予測可能な農業由来環境負荷物質の動態モデルに関しては、a)根釧(草地飼料作)、秋田(水稲作)、東三河(露地野菜作)地域に適用できるようにモデルを改良し、モデル中の係数を決定した。また、当該モデルの推定値は、実測値±20%の範囲に収まり、精度良く予測できた。b)土地利用面積率を変化させた場合の香川県内の河川流域ごとの負荷量の変化をウェブブラウザ上で可視化するプログラムを作成した。 水系における環境負荷リスクに対する脆弱性や対策技術の効果の評価に関しては、a)収集したインベントリデータを用いてLCAソフトにより暫定的に解析し、水田作での疎植の導入により単位面積あたりの温暖化ガス排出量が2%削減されることを明らかにした。また、ナス栽培での拍動点滴潅水の導入では、設備資材の増加により単位面積あたりの温暖化ガス排出量は増加するが、収量が1割増加することにより単位収量あたりでは6%減少することを明らかにした。b)地下水位制御システム(FOEAS)施工圃場においてコムギやダイズの作付け後に暗渠排水の硝酸態窒素濃度が上昇する圃場があることを確認した。この結果から、FOEAS圃場におけるイネからコムギ・ダイズへの転作では、窒素溶脱量の増加と脱窒量の減少により排水の窒素濃度が増加すると推定した。 |
| カテゴリ | 肥料 FOEAS 水田 大豆 鶏 なす 評価法 ぼたん |