課題名 | 気候区分に対応した安定多収・良品質大豆品種の育成と品質制御技術の開発 |
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課題番号 | 2013023006 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
高橋幹 菊池彰夫 |
協力分担関係 |
農業生物資源研究所 長野県野菜花き試験場 十勝農業試験場 京都農セ・生物資源セ・応用研究部 佐賀大学 茨城県農業総合センター生物工学研究所 岩手県農業研究センター・技術部 ノースカロライナ州立大) |
研究期間 | 2011-2015 |
年度 | 2013 |
摘要 | DNAマーカー等を利用した機械化適性の高い安定多収品種の育成に関しては、 a) 「フクユタカ」に難裂莢性を導入した「関東120号」、「サチユタカ」に難裂莢性を導入した「サチユタカA1号」の現地試験を行い、その優位性を明らかにし、さらに「サチユタカ」の晩生化系統である「作系128号」を新たに開発した。 b) ハスモンヨトウ抵抗性遺伝子の2つの遺伝子座乗候補領域をそれぞれ約3.3Mbp及び約17kbpまで絞り込んだ。ラッカセイわい化ウイルス 抵抗性遺伝子については、約59kbpまで候補領域を絞り込み、青立ち抵抗性遺伝子については、候補領域を絞り込むための新たな解析材料 を選抜した。 超多収系統の開発に関しては、 a) モザイク病及びシストセンチュウに抵抗性の「東北171号」、密植適性のある「九州160号」、「九州161号」を開発し、収量性及び豆腐加工適性等を評価した結果、実用品種として有望と認められたため、品種登録出願を行うこととした。 b) 超多収系統育成のために、海外品種と交配した後代の開発を進めるとともに、無限伸育型で狭畦密植栽培適性がある「東北175号」を開発した。さらに長葉遺伝子lnを導入した準同質遺伝子系統群を開発し、長葉系統は原品種に比べて、1莢内粒数が増加するものの収量差は ほとんどないこと、裂皮粒率が減少することで外観品質が向上することを明らかにした。 加工適性に寄与する形質に関しては、 a) 蒸煮大豆の硬さに関与する遺伝子候補領域にDNAマーカーを設定し、「納豆小粒」型で硬く「兵系黒3号」型で柔らかくなる傾向を明ら かにした。また、蒸煮ダイズの外観品質と成分等との関連について検討し、蒸煮大豆胚軸の赤変は抗酸化剤により抑制され、吸水条件によっても変化すること等を明らかにした。 b) 豆腐破断強度(硬さ)に関して、異なる播種期の試験で共通するQTLを検出し、タンパク質含有率と子実中カルシウム濃度のQTLとほぼ 同じ位置であることを明らかにした。 新規特性を有する系統の開発に関しては、 a) リポキシゲナーゼ欠失の「四国10号」は醤油用品種として、小粒の黒大豆「関東115号」の新系統を開発し、品種登録出願することとした。 b) 新たに貯蔵タンパク質の11Sを欠失した「作系165号」、7Sを欠失した「作系166号」等の系統を開発し、生産力検定予備試験に供試して、熟期、収量性等の農業特性を明らかにした。 |
カテゴリ | 加工適性 機械化 水田 大豆 DNAマーカー 抵抗性 抵抗性遺伝子 播種 品種 らっかせい 輪作 わい化 |