国内飼料資源を活用した高機能飼料の調製利用技術の開発

課題名 国内飼料資源を活用した高機能飼料の調製利用技術の開発
課題番号 2013023024
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 村上斉
協力分担関係 東北大学大学院農学研究科
研究期間 2011-2015
年度 2013
摘要 高機能飼料調製利用技術に関しては、a) イムノバイオティックスの一つと考えられるCandidatus Arthromitusの存在をニワトリ回腸で確認した。また、子豚において、クロルテトラサイクリン、リンコマイシンの給与によりCandidatus Arthromitusの検出率が低下することを明らかにした。L. lactis H61株死菌体を用いて投与法を検討し、飼料と菌液を混合して給与することで菌体投与を可能とした。b) 腸管神経系とプロバイオティクスの関係では、カテコールアミン系神経伝達物質のみならず、その中間・最終代謝産物であるグアイアコール関連化合物にも乳酸菌Lactobacillus plantarum subsp. plantarumのTO1002株への増殖促進効果を認めた。TO1002株のゲノム解析から、本菌株が1本の完全環状ゲノム染色体と2本のプラスミドを有することを明らかにした。
中小家畜向け飼料用米利用モデルに関しては、a) 鶏初期成長期において脂肪細胞分化に伴い発現が大きく増加するアディポカインである ビスファチンの活性を鶏生体内において抑制した場合は、肝臓の脂質合成系には影響を与えず、脂肪酸酸化系が活性化することを明らかにした。b) 籾米ソフトグレインと高脂質エコフィードを配合したリキッド飼料を設計し、市販配合飼料を対照として協力農場において給与 実証したところ、所内の肥育試験と同様に、対照との間に皮下脂肪内層の脂肪酸組成に違いが生じたものの、背脂肪厚及び脂肪融点に違いはなく、籾米ソフトグレインと高脂質エコフィード、大豆粕を主体とするリキッド飼料を給与しても、厚脂及び軟脂は生じないことを確認した。c) 肥育後期のブロイラーヒナにおいて、あらかじめ馴致した後にトウモロコシに代わり全粒玄米あるいは籾米を全量代替すること により、飼養成績を向上できることを示した。また、肉質のうち肉色に有意な影響が現れ、トウモロコシ由来のキサントフィルがなくなることにより、鶏肉の黄色度は低下することを見出した。
このほか、a) 低レベルの放射性セシウムを含む飼料用玄米を70%配合した飼料を体重約28kgの8週齢LWD交雑種去勢豚(肥育前期豚)に3週間給与すると、飼料中の放射性セシウムが体組織に移行し、その濃度は筋肉で肝臓及び消化管に比べて高く、また、体組織中の放射性セシウム濃度は給与飼料中の放射性セシウム濃度よりも低値を示すことを明らかにした。
カテゴリ くり 飼料用米 飼料用作物 大豆粕 とうもろこし

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる