飼料等の家畜飼養環境の安全性確保技術の開発

課題名 飼料等の家畜飼養環境の安全性確保技術の開発
課題番号 2013023075
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 山中典子
協力分担関係 国立感染症研究所
鹿児島大学
産業総合研究所
Bihar大学
Manipal大学
農業生物資源研究所
研究期間 2011-2015
年度 2013
摘要 生産段階における食の安全を確保するための簡易かつ特異性の高い診断手法の開発に関しては、a) 腸管出血性大腸菌多様性獲得因子について、ゲノムから挿入配列の切り出しを促進する因子であるIEEは環境応答(ストレス応答)に関連すること、毒素原性大腸菌の一部もこ の因子を保有することを明らかにした。また、サルモネラの染色体上に存在するゲノミックアイランドの一部、又は全領域が多コピー化することにより薬剤耐性が増強されることを確認した。また、カンピロバクターのリポオリゴ糖の糖鎖長が胆汁酸抵抗性を規定し、糖鎖が一定以上欠損すると菌の生残性及び腸管定着性が著しく低下することを明らかにした。b) フザリウム属かび毒の発現調節遺伝子については 、Fusarium asiaticumにアグマチンを添加してデオキシニバレノール(DON)産生を誘導すると、多数のトランスポーター遺伝子が誘導さ れ、アミノ酸及び核酸代謝や窒素代謝に変動が生じることを明らかにした。また、新しい実験動物であるマイクロミニピッグを用いて、種々の有機フッ素化合物(PFCs)を経口投与し、肝臓、筋肉など可食部にぺルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)をはじめとする長鎖PFCsが蓄積することを明らかにした。個々のPFCsの生物学的半減期を算出し、炭素数と蓄積量の正の相関を明らかにした。c) 有機汚染物質で ある有機フッ素化合物の毒性評価に関しては現在実施中である。d) 牛の肝実質細胞由来不死化細胞BHC-5については、いくつかの薬物代 謝酵素の動態を明らかにした。また、ES細胞分化の手法を応用し、BHC-5の薬物代謝等の肝機能を誘導し、向上させることに成功した。e) 腸管毒素原性大腸菌O139及びO149について挿入配列(IS)の分布を解析し、これらの菌株に対する迅速型別技術としてIS-printing法が 適用可能であることを明らかにした。f) 馬パラチフス菌について、全ゲノム塩基配列を解明した。g) 大腸菌の薬物耐性を伝達するプラスミドの解析によって、同一地域で肉用鶏とヒトから分離された大腸菌について、起源が同一ではないことを明らかにした。h) トウモロコ シサイレージ中のDONスクリーニング手法として、蛍光偏光免疫測定法が利用可能であることを明らかにした。i) 鶏にニバレノールを経口投与し、急性、亜急性の毒性徴候について、生化学パラメータの用量反応関係を明らかにし、また消化管の病理組織学的影響を解明した。j) インドの病院排水を処理する下水処理施設では、処理水中から抗菌剤が検出されるとともに薬剤耐性菌の分布が多いことを明らかにし た。k) イネ墨黒穂病罹病もみを反復投与したマウスでは、体重増加等に対する臨床的な異常はなく、遺伝子発現にも大きな変動は見られ なかったことから、罹病もみの生体影響は非常に小さいものと推定した。
カテゴリ 診断技術 墨黒穂病 耐性菌 抵抗性 トウモロコシサイレージ 防除 薬剤 薬剤耐性

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