課題名 | ③ 作物ゲノム育種研究基盤の高度化 |
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課題番号 | 2013023126 |
研究機関名 |
農業生物資源研究所 |
研究分担 |
山本 敏央 杉本 和彦 田口 文緒 福岡 修一 米丸 淳一 福田 篤徳 溝淵 律子 山内 歌子 宇賀 優作 堀 清純 上田 忠正 石本 政男 加賀 秋人 佐山 貴司 |
協力分担関係 |
クミアイ化学 筑波大学 京都大学 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 東京農工大学 国際熱帯農業センター(コロンビア) 名古屋大 学 |
研究期間 | 2011-2015 |
年度 | 2013 |
摘要 | 1. 生産力検定試験データを用いて構築した統計モデルをもとに植物体全重のゲノミックセレクションを実施し、遺伝子型に基づいて選 抜した系統の実測値に選抜効果が認められた。また、8種類の多収イネ品種を起点とする8系交雑F1集団のゲノム構造を調査し、8品種のゲノムがほぼ理論通りに混合していることを確認するとともに、F1の相互交配によるゲノムシャッフリング集団の作出を進めた。 2. これまで抵抗性遺伝資源が見つからなかったもみ枯細菌病菌に対して効果を示す遺伝子を見出した。苗腐敗症についてはNona Bokraに由来する抵抗性QTL(qRBS1)の候補領域を390kbに絞り込んだ。もみ枯症についてはKeleに由来する抵抗性QTLを第1染色体に検出した。両QTLの準同質遺伝子系統は劣悪な形質を伴わないため、抵抗性の育種素材として有望であることが示された。 3. 多収品種タカナリの持つ個葉光合成速度を高める遺伝子GPSを同定した。タカナリ型GPS遺伝子は既報の細葉遺伝子NAL1の機能低下型で、葉が厚くなり、単位面積あたりの葉肉細胞の数が増加し、葉身内の窒素含量が高まることで、単位面積あたりの二酸化炭素吸収量が増加すると考えられた。 4. 機能型DRO1を持つDro1-NILは非機能型DRO1を持つ浅根品種IR64より干ばつ下で深根になり、3倍近い増収となった。PEGを使った浸透 圧ストレス試験では両系統間で乾燥耐性能に差は見られなかったことから、機能型DRO1は深根化によって乾燥回避能を高め、増収に貢献することが明らかとなった。 5. コシヒカリの広域適応性を決定する出穂期関連遺伝子(Hd16)は、100年前に日本国内で育成された品種森多早生に生じた機能欠損型 の突然変異に由来することを明らかにした。 6. 新規アセンブル法(de novo assembly)により構築した国産ダイズ品種「エンレイ」のコンセンサス配列は、参照配列(米国ダイズ品種「Williams 82」)に対するカバー率が45.6%であるものの、真正染色質領域のほぼ全域に渡っており、国産品種の基本情報となる。ま た、エンレイの配列の一部には、参照配列と順序が逆転する領域が認められた。 7. ダイズの収量構成要素、基本栄養生長性、ウイルス病抵抗性、葉焼け病抵抗性、品質などの重要形質に関わる遺伝子の候補領域の絞込みを進めるとともに、開花まで日数の約60%を説明するE1、E2、E3及びE4の各遺伝子座の対立遺伝子型の配列を解読し、判別用DNAマーカ ーを開発した。さらに、エンレイのEMS変異体ライブラリーを作出し、E1及びE4について新規変異アリルを獲得して表現型を確認した。 8. 形質転換体における導入遺伝子の発現安定化のために、キュウリモザイクウイルス(CMV)のジーンサイレンシング緩和遺伝子(2b)を 導入し、外来遺伝子の発現安定化とともに、内在遺伝子のジーンサイレンシングの抑制を確認した。 |
カテゴリ | 育種 遺伝資源 乾燥 きゅうり ゲノム育種 GPS DNAマーカー 抵抗性 品種 もみ枯細菌病 |