米粉等加工用・業務用水稲品種の育成及び米の未利用成分利用技術の開発

課題名 米粉等加工用・業務用水稲品種の育成及び米の未利用成分利用技術の開発
課題番号 2014025508
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 山口誠之
梶亮太
太田久稔
出田収
佐藤宏之
前田 英郎
協力分担関係 農環研
国際農林水産業研究センター
広島県立総合技術研究所
JA 全農ひろしま
広島県酒造協同組合
愛知農総試
福岡農林総試
名古屋大学
敷島製パン
ローソン
研究期間 2011-2015
年度 2014
摘要 米粉パンなどの新規需要用品種の育成に関しては、
a) 米粉パン用品種では、「こなだもん」について加工適性に優れるデータが蓄積し、兵庫県で米粉パンの製品化と産地化の見通しが立った。また、製粉性に優れる「中国204号」は、製品化への検討を継続することとした。
b) 米麺加工適性が高い高アミロース米「あみちゃんまい」は、島根県等複数の県で米麺の製品化・産地化の見通しを得た。
c) 極多収の「関東260号」は、大手実需の冷凍米飯に利用できることを明らかにし、茨城県で普及の見通し得たことから、品種登録出願(限定普及)することとした。
d) 餅硬化性が低い多収糯の「やたのもち」は、和歌山県等で和菓子として製品化の見通しを得た。
耐病性、収量性、直播適性、高温耐性及び二毛作適性を備えた業務用品種の育成に関しては、
a) いもち病に強く、耐冷性強で多収の「奥羽424号」は、多肥栽培では800kg/a以上の収量性を示した。また、いもち耐病性に優れ、直播適性の高い多収良食味系統「北海330号」を開発した。
b) 縞葉枯病抵抗性で二毛作向けの多収良食味系統として、「北陸263号」、「関東IL17号」、「北陸265号」、「関東275号」、「関東276号」、「中国218号」を開発した。
c) 高温登熟性に優れる系統として、「西海290号」の普及に向け現地栽培試験を進めた。また「関高IL1号」、「関東273号」、「関東274号」、「北陸265号」、トビイロウンカ・縞葉枯病にも抵抗性の「関東277号」を新たに開発した。さらに、胴割粒が少ない「奥羽431号」を開発した。
d) イネ近縁野生種Oryza officinalis由来の系統「EMF20」がもつ早朝開花性QTL(qEMF3)が開花を1.5時間早めることを明らかにし、併せて早朝開花による開花時の高温不稔回避効果を確認した。
e) 多収の良食味系統として、「西海289号」の普及に向けた現地栽培試験を進め、また、新たに大粒の「西海299号」を開発した。
100%米粉や玄米全粒粉等の米粉パン等への利用技術を開発に関しては、
a) プロテアーゼ処理米粉乾燥粉末を開発し、半年以上保存した乾燥粉末を用いても、膨らみと内相の気泡の細かさを保持した100%米粉パンの製造を可能とした。また、添加するプロテアーゼ量を調節することによって、プロテアーゼ処理時間の短縮を可能とした。
b) 「北陸193号」や「関東264号」の玄米は、吸水、発芽処理によるγアミノ酪酸(GABA)蓄積量が高く、これらの発芽玄米粉を用いて製造したグルテン添加米粉パンは、十分な膨らみを示した。
c) 易糊化性の変異系統「HM202」の遺伝子lgt1の解析を進め、第11染色体長腕に座乗位置を特定し、その領域に1塩基多型を持つ遺伝子が含まれていることを明らかにした。
米ぬか等の未利用機能を活用した加工利用技術を開発に関しては、
a) トコトリエノール(T3)高含有イネの開発に関しては、飼料用品種候補(F10世代)と食用品種候補(BC4F7世代)の育成を進めた。
b) リパーゼ変異体系統において、米油の分解に主要な役割を果たす「真」のリパーゼ遺伝子の活性が低下していることを明らかにした。
カテゴリ いもち病 加工 加工適性 乾燥 高温耐性 縞葉枯病 飼料用作物 水田 水稲 多収良食味 抵抗性 二毛作 品種 良食味 輪作

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