暖地畑における下層土までの肥沃度評価と水・有機性資源活用による土壌管理技術の開発

課題名 暖地畑における下層土までの肥沃度評価と水・有機性資源活用による土壌管理技術の開発
課題番号 2014025559
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 草場敬
協力分担関係 長崎農技開セ
熊本農研セ
大分農林水産研指
鹿児島農総セ
熊本県大菊土地改良区
鹿児島県笠野原土地改良区
JA菊池
(株)片倉チッカリン
新潟県総農試
岐阜県農技センター
研究期間 2011-2015
年度 2014
摘要 下層土までの養分蓄積評価法の開発に関しては、
a) 有機物の施用により、低地土、黄色土、腐植質黒ボク土ともに、表層~次表層にかけて、カリウムは交換態(通常の土壌診断における有効態カリウムの指標)のみでなく非交換態(潜在的な供給源)でも蓄積することを明らかにした。
b) 黒ボク土畑でのコバルトの含有率変化は有機物施用の影響が少なく、圃場が元々有していた含有率に大きく依存する傾向が認められ、その含有率が約20mg/kg以上であれば減少、約20mg/kg以下であれば増加し、含有率の変化は表層から約40cm深まで及ぶことを明らかにした。
畑の湛水処理によって低投入養分管理を可能とする合理的水管理技術に関しては、
a) 畑の湛水処理によって土壌蓄積リンが有効化し、その後のニンジン栽培において施肥リン酸を3割削減可能なことを実証するとともに、減肥マニュアルを作成し、鹿児島県鹿屋市にて研究会を実施して技術普及を図った。
b) 夏季湛水が実施されているモデル地域の熊本県白川中流域大菊土地改良区での配水シミュレーション精度向上のため、幹線以外の用水路データを水管理データベースに追加するとともに、7か所の水位及び流速計測地点のデータを収集、水位から簡易に流量を推定できる式を作成した。
c) 夏季湛水が長期的な土壌特性や地下水水質に及ぼす影響を明らかにするため、モデル地域における過去の土壌診断データを収集した結果、減水深の高い集落の農地で、土壌のカルシウム、マグネシウム含有率が高い傾向を認めた。
d) 水利システムの水田区画等のGISデータ、取水量データ、人工衛星データを組み合わせて利用することで、水需要の多い代かき時期や畑の夏季湛水時などの水利用状況が把握可能な調査手法を開発した。
環境負荷低減と肥効率向上を目指した有機物施用技術の開発に関しては、尿素添加牛ふん堆肥ペレットを試作し、秋作キャベツ栽培圃場に施用したところ、圃場からの堆肥乾物当たりの一酸化二窒素発生量は、尿素を添加しなかった牛ふん堆肥ペレットを施用した場合の約3分の2に低減することを明らかにした。
カテゴリ 肥料 環境負荷低減 キャベツ 水田 施肥 施用技術 データベース 土壌管理技術 土壌診断 にんじん 評価法 水管理

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる