国内飼料資源を活用した高機能飼料の調製利用技術の開発

課題名 国内飼料資源を活用した高機能飼料の調製利用技術の開発
課題番号 2015027791
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
協力分担関係 東北大大学院農学研究科
研究期間 2011-2015
年度 2015
摘要 高機能飼料調製利用技術に関しては、
a) 乳酸菌10菌株と腸間膜リンパ節の免疫細胞との共培養により、IL-6、IL-12/IL-23p40の産生を刺激する菌株を見出した。Th17の分 化を促すIL-6の産生を有意に刺激するL. plantarum TO1002を2週間離乳子豚に投与し、免疫能の賦活化が期待される菌叢変化を確認した。
b) カテコール・グアイアコール骨格化合物認識性乳酸菌を添加したイネWCSの給与により、ルーメン内細菌叢に劇的な変化は誘導されず、生理学的に安定なルーメン環境が担保される一方で、Lactobacillus属が特徴的に検出されることを示した。
c) 炎症応答やワクチン応答成立に重要な役割を果たす豚NLRP3インフラマソーム解析において、豚NLRP3-Q969R変異型を導入した細胞 では酸化ミトコンドリアDNA刺激によるIL-1β産生が顕著であることを示した。
d) 抗菌性タンパク質である豚PGLYRPの各種変異体の作出条件を検討し、本分子の豚回腸パイエル板由来の粘膜固有層細胞における発 現解析や豚末梢血単核球細胞における発現誘導機構の一端を明らかにした。
中小家畜向け飼料用米利用モデルに関しては、
a) 哺乳動物のアディポネクチン発現を誘導する因子を含有するアディポリックを鶏に給与すると浅胸筋重量の増加、血中脂質成分の 減少、肝臓脂質の分解・合成系関連因子mRNAの発現量増減は観察したが、アディポネクチンmRNA発現量の有意な増加を認めることはできなかった。
b) 籾米ソフトグレインには高脂質エコフィードと大豆粕の併用が適していることを示し、併用したリキッド飼料の給与ではトウモロ コシ飼料の給与と比べて遜色のない肉豚における肥育成績や肉質成績が得られることを明らかにした。また、飼料コストを低減できる可能性を示唆した。
c) γ-アミノ酪酸(GABA: ギャバ)を生産する能力の高い乳酸菌株の添加により、ギャバを多く含有し良好な品質の膨潤米サイレージが調製できることを実規模で確認した。また、膨潤米発酵プロセスの改良により飼料生産コストを低減できることを、具体的な試算により明らかにした。
d) トウモロコシを飼料用米(全粒の玄米や籾米)に全量代替しても産卵鶏の成績に負の影響がないこと、卵黄色の低下はパプリカ抽 出物などである程度補えること、卵黄中脂質過酸化物は低下することを示した。
カテゴリ コスト 飼料用米 大豆粕 とうもろこし ピーマン

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる