課題名 | 新特性シルク素材やシルクタンパク質等生体物質由来の新機能性素材の作出とその利用技術の開発 |
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課題番号 | 2019030584 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
協力分担関係 |
民間(21)(のべ数) 群馬県蚕糸技術センター 群馬県繊維工業試験場 京都府織物・機械金属振興センター 理化学研究所 大学(14)(のべ数) |
研究期間 | 2016-2020 |
年度 | 2019 |
摘要 | 組換えカイコの実用化については、緑色蛍光シルクを生産する系統と非組換え系統の交雑当代を農家で飼育するための第一種使用規程承認申請を行い、大臣承認を得た。昨年度と同じ2 社が養蚕農家2 軒と契約して、それぞれの農家で12 万頭ずつ飼育を行った。蛍光を発する高機能シルクの抱合性(繭糸の接着性)を上げるために煮繭溶液を改良し、従来アルカリ剤と界面活性剤を併用していたものを、まず界面活性剤で、続いてアルカリ剤で処理することで抱合性を4 倍向上させることができた。 ミノムシシルク、ホーネットシルク等の未知・未利用シルクについて、企業との連携により商品化を進めている。ミノムシシルクについては、産業用素材として量産する手法を開発した。 クリッカブルシルクについては実用に向けた用途拡大のため、チロシンに構造が類似した非天然アミノ酸を認識するチロシル-tRNA 合成酵素変異体をカイコ絹糸腺で発現する組換えカイコ5 系統を得た。乾燥耐性については、ネムリユスリカ由来のタンパク質の発現能力が高いプロモータを利用して乾燥耐性を持たないS2 細胞(ショウジョウバエ由来)への乾燥耐性付与を目指し、ストレス耐性遺伝子発現ライブラリを作成した。 創薬支援ツールとして、ヒトの血液脳関門モデルや肝代謝モデルなど、様々な器官のモデルを構築して薬物スクリーニングなどに使うことができるネジ式のビトリゲルデバイスを開発した。アテロコラーゲンビトリゲルについては、従来品よりもはるかに長い糸状ビトリゲルやハンドリング性能に優れた膜状ビトリゲルの製造方法を開発した。さらに、ビトリゲルを用いた眼刺激性試験法(Vitrigel-EIT 法)が国際的に非常に高く評価され、OECD テストガイドラインに収載された。 |
カテゴリ | カイコ かぶ 乾燥 機能性 くり |