課題名 | 水産資源の管理手法の高度化 |
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課題番号 | 2002003244 |
研究機関名 |
水産総合研究センター |
研究分担 |
水産総合研究センター 中央水産研究所 生物生態部 資源管理研 水産総合研究センター 中央水産研究所 生物生態部 数理生態研究室 水産総合研究センター 遠洋水産研究所 浮魚資源部 数理解析研 水産総合研究センター 水産工学研究所 資源情報工学部 上席研究官 水産総合研究センター 水産工学研究所 漁業生産工学部 漁法研究室 水産総合研究センター 北海道区水産研究所 亜寒帯漁業資源部 資源評価研究室 |
研究期間 | 継続2001~2005 |
年度 | 2002 |
摘要 | スルメイカの資源変動と管理方策を、レジームシフトに対応した非平衡プロダクションモデルにより検討した。スルメイカにとっての好適または不適レジームは夏季の平均体長により特定できるため、レジームに応じたMSY管理の適用が時間遅れを最小にして可能である。我が国周辺の重要水産資源の生産力はレジームシフトが起きた年の前後に大きく変化し、レジーム内で生産力が徐々に一定値に近づく例が多く見られた。競合や捕食関係を含む複数種の資源動態モデルとして、離散型1次元拡散モデルが最適であると判断した。これは従来の単純な種間関係モデルに、常に拡散して種間関係を緩和する要素を組み込んだモデルである。連続型の場合には微分方程式を解くなどの面倒な手続きが必要であるが、離散型なので簡単に処理できる。これを最終的に取り込むことになる2次元の空間移動モデルについては、引き続きマイワシのデータを用いてシミュレーションを行ったが、2002年度は齢構成型成魚モデルとの統合を検討し、1990年代の資源量の減少を再現することができた。小標本で推定を行った場合、標準誤差や信頼区間が過小に評価される問題点を指摘し、その原因および対策を示した。またオペレーティングモデルを用いたシミュレーションによる資源評価・管理手法の検討方法を開発した。資源調査において、対象水域の輪郭は多くの場合不定形で、海底には起伏がある。こうした条件下で 魚群の分布を把握するのに適した手法の開発を、スケトウダラの音響調査資料およびキチジの資源調査資料を用いて、地理情報システム上で行った。その結果、重ね合わせ操作による領域の切り出しと、隣接分析(地区分割及びバッファリング)を組み合わせた処理を施すのが、有効であることがわかった。水中ビデオカメラを用いて、ズワイガニ類に対するトロ-ル網の採集効率を推定した。次に、トロール網の比較操業試験によってグランドロープの仕様が底魚類の入網に影響することを確認し、グランドロープの挙動を把握するための測器を開発した。また、移動する金属グリッドに対するヒラメの行動を水槽実験によって確認し、異体類の混獲を防除する底びき網漁具の開発資料とした。管理モデルとして、齢構成・環境変動を考慮した個体群動態モデル、変動環境における個体群分布モデルを構築した。統計的な観点から、予測のためのモデル選択に関する手法を発展させた。 |
カテゴリ | 病害虫 防除 |