e.飼料生産性向上のための基盤技術の確立と土地資源活用技術の開発

課題名 e.飼料生産性向上のための基盤技術の確立と土地資源活用技術の開発
課題番号 2006008477
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 農業・食品産業技術総合研究機構 東北農業研究センター 寒冷地飼料資源研究チーム
農業・食品産業技術総合研究機構 畜産草地研究所 飼料作生産性向上研究チーム
協力分担関係 雪印種苗(株)
新潟大学
横浜市立大学
宮城県畜産試験場
栃木県酪農試験場
神奈川県畜産技術センター
佐賀畜産試験場
(独)農業環境技術研究所
研究期間 新規2006-2010
年度 2006
摘要 不耕起播種による栽培体系の確立に当たっては、(1)不耕起播種による栽培体系(夏作とうもろこし・秋作エンバク)を確立し、慣行栽培(耕起-夏作とうもろこし・冬作イタリアンライグラス体系)で8工程ある春先の作業を3工程に削減した。また、その作付けに適したとうもろこし品種や雑草防除法(除草剤グリホサートとアトラジンの混用利用)を明らかにした。さらに、不耕起栽培体系は慣行栽培体系と同水準の収量が得られることや慣行栽培と組み合わせることにより作期分散が図られることを明らかにした。(2)とうもろこし不耕起栽培で問題となる永年性強害雑草を防除するための被覆作物としてヘアリーベッチが有望であることを明らかにした。シロクローバを用いたリビングマルチによりとうもろこしとライコムギを隔年で交互に栽培する無農薬生産体系を組み立てるとともに、シロクローバを用いたリビングマルチ栽培では菌根形成を介したリン欠乏改善効果が高いことを認めた。また、東北地域におけるとうもろこしの有効積算気温の最適基準温度を明らかにしたのに加え、これまで栽培実績のなかった北東北地域の高標高地でもとうもろこしを栽培できることを実証した。生育診断に基づく部分追肥法の確立、作物体の栄養生理特性、耐湿性の解明に当たっては、(1)麦類において葉色診断(SPAD値)の結果と茎葉中窒素含有率との間に密接な関係が認められること、さらに、そのSPAD値に基づく窒素追肥により収量や粗蛋白含有率の増加が可能となることを明らかにした。(2)飼料中の硝酸態窒素濃度の低い品種育成を目指して、シロイヌナズナをモデル植物として硝酸態窒素を蓄積しにくい突然変異体rnc1の遺伝子解析を行い、rnc1では硝酸トランスポーターの活性化に必要なAtNAR2.1遺伝子の1塩基置換によって硝酸塩の吸収が抑制されていることを明らかにした。(3)飼料用とうもろこしの新たな耐湿性品種が育成・普及されるまでの転換畑等における湿害回避技術として、市販品種の中から種子の冠水抵抗性が優れる品種を選定した。さらに、冠水抵抗性の品種間差異には種皮による胚の物理的保護が影響を与えていることを明らかにした。侵入雑草や侵入重要害虫に対しては、(1)輸入飼料への雑草種子の混入により外来雑草が日本へ侵入するのを未然に防ぐ方策としてオーストラリア式雑草リスク評価手法の日本への適用を検討し、同手法が適用可能であることを明らかにした。(2)レンゲやアルファルファの侵入重要害虫であるアルファルファタコゾウムシの生活史を調査し、従来知見のあるレンゲを宿主とする春の発生に加えて、アルファルファを宿主とする場合には秋にも発生することを明らかにした。さらに、2000点以上の飼料作物病害標本情報の整理・公開を行うなど、病害発生予測のデータベース構築に必要な基礎情報の収集・整理を進めた。新牧草フェストロリウムの評価・利用では、(1)東北農研開発の有望系統は初期生育が良好で追播に適した特性を有し、耕作放棄地等での湛水条件下(早春)でも、イタリアンライグラスと同等以上の収量性および栄養価を示しうることを明らかにした。(2)また、フェストロリウム有望系統の単播草地を造成した。草地評価では、(1)公共草地の利用・保全技術の向上に向けた評価を行い、牧野草類の抗酸化活性は一般に野草類で高いことを示し、放牧は草原性生物相の動態に影響することを明らかにしたのに加え、放牧牛用動物駆虫薬(イベルメクチン)の食糞性昆虫のEC50を暫定的に9.1μg/kg と推定した。(2)公共草地のさらなる活用策として、利用実態調査に基づき(i)共同繁殖施設・機能の付加、(ii)繁殖成績の向上、(iii)乾草生産からラップサイレージ生産への切り替えを提示した。
カテゴリ 病害虫 アルファルファ イタリアンライグラス 害虫 栽培体系 雑草 湿害 除草剤 飼料用作物 飼料作物 耐湿性 データベース 抵抗性 とうもろこし 農薬 播種 繁殖性改善 品種 不耕起栽培 防除 れんげ

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