課題名 | f.土着天敵等を活用した虫害抑制技術の開発 |
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課題番号 | 2006008497 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
農業・食品産業技術総合研究機構 中央農業総合研究センター 総合的害虫管理研究チーム |
協力分担関係 |
富士フレーバー(株) 京都大学 日本化薬(株) 広島県立農業技術センター (株)前川製作所 (独)農業環境技術研究所 佐賀大学 千葉県農業総合研究センター 広島大学 岡山大学 |
研究期間 | 新規2006-2010 |
年度 | 2006 |
摘要 | (1)ナミハダニの有力天敵であるチリカブリダニは他のカブリダニ類に比べ、ナミハダニの不規則立体網の糸を切る能力に優れていることを解明した。(2)土着天敵採集装置を試作し、排出口と捕虫網の改良により実用化できる目処を得た。(3)飛翔不能で定着性にすぐれた天敵ナミテントウの選抜系統は、野生系統に比べて増殖能力は劣るがアブラムシの防除効果はより高いこと、27世代選抜した系統は選抜を中止しても飛翔能力が回復しないことを明らかにした。(4)難防除害虫ダイズシストセンチュウの防除に、対抗作物の栽培と天敵微生物の活性化を活用できる可能性を示すデータを得た。(5)露地野菜の重要害虫ヨトウガとオオタバコガの病原である核多角体ウイルスは、顆粒病ウイルス由来タンパク質を添加することで感染力が増大し、104多角体/mlで両種を95%感染致死できることを実証した。(6)野菜のチョウ目害虫に対して昆虫病原性線虫Steinernema litoraleが25℃以下で高い殺虫活性を示すことを解明した。(7)トマトのネコブセンチュウ防除に有用な根圏微生物の働きを調べ、非病原性フザリウム菌とToMV弱毒ウイルスの組み合わせで根こぶ形成を抑制する相乗効果が得られることを発見した。(8)大豆を加害する難防除害虫ホソヘリカメムシの集合フェロモンの誘引性を顕著に増強する新規2成分を解明した。そのうち1成分は雌雄が放出する防御物質とされてきた化合物であり、他の成分は雄が放出することを初めて確認した揮発性物質である。(9)性フェロモンを誘引源とする従来のトラップを改造し、集合フェロモンを誘引源とするホソヘリカメムシの自動計測トラップの実用化が可能であることを示した。(10)害虫抵抗性水稲を加害するウンカ・ヨコバイ類におけるバイオタイプの発達制御技術を開発するために、個体群動態モデルを開発し基礎データを蓄積した。 |
カテゴリ | 病害虫 害虫 カメムシ 自動計測 性フェロモン 大豆 抵抗性 土着天敵 トマト フェロモン 防除 |