タイトル |
モロヘイヤ黒星病の種子伝染 |
担当機関 |
島根県農業試験場 |
研究期間 |
1995~1996 |
研究担当者 |
三上哲壮
|
発行年度 |
1996 |
要約 |
モロヘイヤ種子から、ブロッターテスト法によって黒星病菌(Cercospora corchori Sawada)が検出される。また、育苗中やモロヘイヤを初作した本圃においても発生が認められることから、本病が種子伝染することは明らかである。
|
背景・ねらい |
黒星病はモロヘイヤの商品価値を低下させるほか、多発生すると落葉を伴い、収量が著しく低下する。本病の伝染経路解明の一環として、種子伝染の可能性について検討する。
|
成果の内容・特徴 |
- ブロッターテスト法を用いて、1992~'95年の栽培に使用されたモロヘイヤ種子から黒星病菌の検出を試みた結果、'92~ '94年に使用された種子の最高で3.5%から本病菌が検出された(表1)。
- 1994、 '95年、プラグトレイを用いた育苗中に子葉や下位葉で発病が認められ、発病トレイの割合は0.6~18.2%、各トレイ当たりの発病苗率は0.8~5.1%であった(表2)。
- 1994年6月14日に苗を定植したモロヘイヤ初作圃場において、7月27日に初発を確認した。病勢は8月下旬まで比較的緩慢に推移したが、以降進展拡大して9月中旬には発病葉率47%、発病度29のピークに達した。その後、収穫終了期の10月中旬までほぼ同様の発病程度で推移した(図1)。
なお、同圃場に定植した苗の発病苗率は、5.6%であった。 - 以上の結果から、モロヘイヤ黒星病の第一次伝染の一つとして種子伝染が考えられる。
|
成果の活用面・留意点 |
種子伝染の様式は現在のところ不明である。防除対策として、無病苗を使用することが重要である。
|
図表1 |
 |
図表2 |
 |
図表3 |
 |
カテゴリ |
病害虫
育苗
黒星病
栽培技術
防除
モロヘイヤ
|