牛ふんの処理過程における大腸菌の検出

タイトル 牛ふんの処理過程における大腸菌の検出
担当機関 滋賀県畜産技術振興センター
研究期間 1996~1996
研究担当者 渡辺千春
藤田 耕
布藤雅之
発行年度 1996
要約 牛ふんの処理過程において、大腸菌を消失させ安全な製品を生産するためには、発酵処理により温度を60℃以上にすることが必要である。そのためには撹拌や切り返し等の適正な管理が重要である。
背景・ねらい  病原性大腸菌O-157による集団食中毒が発生し、食品生産分野ばかりでなく一般家庭においても、衛生管理に対する意識改革が飛躍的に進んだ。そんな中で、本菌を含む大腸菌は動物の腸内常在細菌であることから、家畜ふん堆肥、特に牛ふんの安全性について懸念が持たれている。一般的に病原菌は堆肥化処理過程での発酵熱により死滅するが、畜産農家の生産現場では必ずしも良好な処理がなされているとは限らず、またその処理過程も千差万別である。そこで、牛ふんの処理方法の違いとその処理過程における大腸菌の推移を調査し、良質で安全な堆肥生産を図る指標とする。
成果の内容・特徴
  1. 乾燥処理方式の90mハウス事例では、水分約70%の生ふんを約35%まで乾燥させたが、大腸菌数は104 ~105 個/gで推移しほとんど変化は見られなかった(図1)。
  2. 強制撹拌発酵処理の開放型施設事例では、適正な管理がなされており、生ふん投入後数日で発酵温度が50~60℃まで上昇し、大腸菌は検出されなくなった(図2)。
  3. 堆積発酵処理方式の堆肥舎事例において、適時切り返しを実施している事例では、温度が60℃前後まで上昇し、その時点から大腸菌は検出されなくなった(図3)。しかし、堆積したまま放置してある事例では、温度が40℃程度までしか上昇せず、採取部位によっては大腸菌の検出されない部分もあったが、処理後35日経過しても大腸菌数は105 個/g存在した(図4)。
  4. 野外採材した牛ふん由来の大腸菌10株について、温度に対する抵抗性を調べたところ、50℃では60分でも105 ~106 個/g生存していたが、60℃では10分で全く検出されなくなった(図5)。
成果の活用面・留意点  今回分離した大腸菌からO-157の血清型は検出されなかった。
 乾燥処理方式では、水分が35%程度まで低下しても大腸菌数にほとんど変化はなかったが、発酵処理方式では発酵温度が60℃程度まで上昇すれば大腸菌は検出されなくなったことから、大腸菌を消失させるためには堆肥化施設における切り返し等の適正な管理が重要である。
図表1 210315-1.jpg
図表2 210315-2.jpg
図表3 210315-3.jpg
図表4 210315-4.jpg
図表5 210315-5.jpg
カテゴリ 乾燥 抵抗性

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる