| タイトル |
弱毒ウイルスの利用による丹波黒系エダマメの莢茶しみ症の防除 |
| 担当機関 |
京都府農業資源研究センター |
| 研究期間 |
1998~1999 |
| 研究担当者 |
小坂能尚
|
| 発行年度 |
1998 |
| 要約 |
「紫ずきん」などの丹波黒系エダマメの莢に発生する茶褐色の斑点や斑紋症状(茶しみ症)は、ダイズモザイクウイルスの感染によって起こり、弱毒ウイルスによって防除できる。
|
| 背景・ねらい |
最近、「紫ずきん」や「新丹波黒」の丹波黒系ダイズ品種は、エダマメとしての需要が増えている。しかし、これらの品種では、莢の肥大とともに茶褐色の斑点・斑紋症状(以下、茶しみ症)が現れ、外観品質を著しく低下させる障害として大きな問題となっている。 そこで、この莢茶しみ症の原因を究明し、効果的な発症抑制技術を確立する。
|
| 成果の内容・特徴 |
- 茶しみ症は、莢がある程度肥大した頃の表層部に発生し、種子には現れない(図1)。
- 「紫ずきん」において、発症程度が異なる株ごとに莢を採取し、ELISA法によってウイルスの有無を調べると、茶褐色の斑点あるいは斑紋を示す莢が発生した株のすべてからダイズモザイクウイルス(SMV)が検出される(表1)。これらの「紫ずきん」への戻し接種による再現試験は、SMVの感染が茶しみ症の発現に関与していることを示唆している(表2)。
- 京都府においてすでに開発、実用化しているSMVの弱毒株Aa15-M2の接種株では、強毒SMVの感染株に現れるような明瞭な茶しみ症状は発生しない(表2)。
- 「紫ずきん」と「新丹波黒」を供した圃場試験において、SMV弱毒株接種苗には茶しみ症状はほとんど発生しない。一方、無接種苗では高率に明瞭な茶しみ症状が現れる(図2)。
- 以上のことから、丹波黒系エダマメに発生する莢茶しみ症は、SMVの感染に起因し、弱毒ウイルスの利用により防除できる。
|
| 成果の活用面・留意点 |
- 強毒SMVの混入の無い種子ロットを供給するため、エダマメ用種子生産の拠点となる採種ほ場では、弱毒ウイルス接種苗の利用を図る。
- 一般栽培ほ場でも弱毒ウイルス接種苗が利用できるように、その増殖・供給体制を整備する必要がある。
- SMVによる茶しみ症は莢のごく表層部に現れ、水浸状あるいは陥没状の斑点や斑紋症状にはならないことが特徴である。
|
| 図表1 |
 |
| 図表2 |
 |
| 図表3 |
 |
| 図表4 |
 |
| カテゴリ |
病害虫
えだまめ
大豆
茶
品種
防除
|