| タイトル |
砂丘ナガイモ畑からの窒素及びリンの溶脱実態 |
| 担当機関 |
鳥取県農業試験場 |
| 研究期間 |
1998~1998 |
| 研究担当者 |
稲坂恵美子
坂東 悟
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| 発行年度 |
1998 |
| 要約 |
小型の円筒型ライシメーターを用いて、鳥取県中部の砂丘畑(ナガイモ畑)から溶脱する窒素、リン量を地下150cmの位置において調査したところ、ナガイモ栽培期間中の窒素溶脱量は52~72kg/10a、リン溶脱量は11~16kg/10aであった。
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| 背景・ねらい |
砂丘畑は、本来保肥力に乏しく多施肥や多潅水に伴う肥料成分の溶脱による環境汚染が懸念されているが、これまで土壌浸透水量を把握する手法が確立されていないため、その実態は不明である。 そこで、砂丘畑からの肥料成分の溶脱量を測定する円筒型ライシメーターを用いて、化学肥料で慣行栽培されている砂丘ナガイモ畑から地下に溶脱する窒素、リン量を調査し、環境負荷実態について検討する。
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| 成果の内容・特徴 |
- 4月下旬から10月下旬までのナガイモ栽培期間中に溶脱する窒素量は52~72kg/10aで、これは全調査期間中の窒素溶脱量の約9割に相当すると考えられた。一方、4月下旬から10月下旬までの無肥料・無栽培ほ場からの窒素溶脱量は43kg/10aであった(図1)。
- ナガイモ栽培期間中に溶脱するリン量は11~16kg/10aで、これは全調査期間中のリン溶脱量の6~7割に相当すると考えられた。一方、4月下旬から10月下旬までの無肥料・無栽培ほ場からのリン溶脱量は約6kg/10aであった(図2)。
- ナガイモ畑から溶脱する窒素の形態は硝酸態が8~9割を占めた(図3)。土壌浸透水中の硝酸態窒素濃度は、ナガイモ栽培期間中で最高110mg/l、最低7mg/l、平均40mg/l、非栽培期間中(11月上旬から3月上旬まで)で最高17mg/l、最低8mg/l、平均14mg/lであった(図3)。
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| 成果の活用面・留意点 |
- ライシメーターの埋設位置が追肥位置(通路部分)直下であることや、埋設による土層攪乱のために調査地点の集水率は通常よりも高いと考えられることなどから、実際にナガイモ畑全体から溶脱する窒素、リン量は本調査結果よりも低い可能性がある。
- 本調査は地下150cmの位置における土壌浸透水を対象としていることから、溶脱した窒素、リンがナガイモ畑周辺の地下水濃度に及ぼす影響については今後検討が必要である。
- 粗砂主体の砂丘畑で、現地慣行ナガイモ栽培における効率的施肥法確立のための基礎資料とする。
- 緩効性肥料の施用により、窒素溶脱量を軽減できる可能性が示唆されている。(平成9年度 新しい技術「被覆肥料による砂丘地栽培ナガイモの施肥窒素節減と省力効果」:鳥取県園芸試験場)
表・図
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| 図表1 |
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| 図表2 |
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| 図表3 |
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| 図表4 |
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| カテゴリ |
肥料
施肥
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