オリエンタル系ユリの葉焼け症の発生要因とその対策

タイトル オリエンタル系ユリの葉焼け症の発生要因とその対策
担当機関 兵庫県立中央農業技術センター
研究期間 1998~1998
研究担当者 岩井豊通
小山佳彦
牧浩之
発行年度 1998
要約 ユリ葉焼け症の発生葉中では、低カルシウム、高リン酸含量の傾向がみられる。発生は品種間で差があり、大きい球根で発生が多い。プレルーティング処理は、発生抑制効果が高い。カルシウムの週3回葉面散布や地中冷却も抑制効果がある。
背景・ねらい  オリエンタル系ユリの輸入冷凍球を用いた年内出荷の作型において、蕾の発達期に上位葉の先端付近が褐変したり、白色斑によるかすり症状や波打ち等の変形を生ずる葉焼け症が多発し、商品価値の低下が問題となっている。発生原因については不明な点が多い。そこで、要素分析をするとともに、プレルーティング処理やカルシウムの葉面散布を行い、対策確立の資料を得る。
成果の内容・特徴
  1. 葉焼け症の発症程度と葉中要素の関係は、葉焼け程度が大きいほどカルシウム含量が少なく、リン酸含量が多い傾向がみられる(表1)。
  2. 球根の大きさの影響については、大きな球根ほど葉焼け症が出やすい。また、品種によってはほとんど葉焼け症が発生しない(表2)。
  3. 10℃で4週間のプレルーティング処理は、葉の変形等軽い葉焼け症状が若干みられるが、褐変やかすり等の症状の発生が著しく抑制される。開花日は、定植前17日間のプレルーティング処理を行ったものと比べて8~10日早くなる。切り花長と重さは、地中冷却との組合せ処理で軽くなる他は、前処理間で大きな差が見られない(表3)。
  4. カルシウムの施用効果については、週3回の葉面散布で葉の褐変が少ないが、週2回散布や潅注処理では明らかでない(表4)。

成果の活用面・留意点
  1. 葉焼け症の発生に品種間差があるので、品種選択が重要である。
  2. プレルーティングの処理期間中は、球根が乾燥しないように注意する。
図表1 210731-1.gif
図表2 210731-2.gif
図表3 210731-3.gif
図表4 210731-4.gif
カテゴリ 乾燥 栽培技術 出荷調整 品種 ゆり

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