イチゴ空中採苗における発根苗の直接定植

タイトル イチゴ空中採苗における発根苗の直接定植
担当機関 奈良県農業技術センター
研究期間 1999~2000
研究担当者 信岡 尚
東井君枝
発行年度 2000
要約 イチゴの空中採苗苗を採苗・発根後、2次育苗せずに直接定植して、従来の土耕無仮植苗とほぼ同程度の収量・果実品質が得られる。展開葉数3枚以上の子苗を採苗し、発根培地に挿して21日程度育苗した苗を用いることが望ましい。
背景・ねらい  高設栽培したイチゴ親株から発生する子苗を発根前に切り離して利用する「空中採苗方式」は、土壌病害に対して安全性の高い苗増殖方法である。通常、切り離した子苗は培地に挿して発根させた後、ポットなどで2次育苗されるが、広大な育苗施設面積を必要とし、労力・コストの負担が大きい。そこで、発根させた子苗を2次育苗せずに直接定植する栽培方式について、最適な苗の条件を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 空中採苗苗の直接定植は、「アスカルビー」を用いた場合、従来の土耕無仮植苗やポット苗(空中採苗苗を2次育苗)とほぼ同等の収量・果実品質が得られる(図1)。
  2. 採苗後の育苗には育苗バット(タテ46cm×ヨコ35cm)を用い、育苗用培地はピートモスとロックウールを1:1に混合したものを用いる。育苗期間は20~30日とする。育苗期間が40日では徒長により苗質が低下する(図2)。
  3. 採苗後の育苗日数が長いと、不時出蕾が見られ、草勢や腋果房が弱くなり、中期収量が低下する。また、芯どまり株の発生が多くなる。逆に育苗日数が短いと定植時の苗の発根が不充分で活着にばらつきが生じる。従って、空中採苗苗を2次育苗せずに直接定植する場合は、採苗後21日程度の十分発根した苗を用いることが望ましい(図1)。
  4. 子苗の採苗適期は、展開葉数3~3.5枚の時期である。展開葉数1.5~2枚の子苗を用いると定植時の株重・根重が小さく、定植後の花芽分化が遅れる傾向がある(図2、表1)。
  5. 空中採苗における採苗数は、「女峰」、「アスカルビー」が多く、次いで「章姫」で、 「とよのか」が最も少ない (表2)。

成果の活用面・留意点
  1. 本試験は、主に「アスカルビー」を用いて試験したが、「とよのか」のように定植時の苗質が収量性に大きく影響する品種では、さらに検討が必要と考えられる。
  2. 育苗期間が長くなると、栽植密度も苗質の低下に大きく影響する。

図表1 211105-1.jpg
図表2 211105-2.jpg
図表3 211105-3.jpg
図表4 211105-4.jpg
カテゴリ 育苗 いちご コスト 栽培技術 品種

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