| タイトル | 竹林・竹材害虫の生態とその防除法の確立 |
|---|---|
| 担当機関 | 森林総合研究所 |
| 研究期間 | |
| 研究担当者 |
藤田 和幸 細田 隆治 浦野 忠久 上田 明良 田畑 勝洋 伊藤 賢介 伊藤 雅道 五十嵐 正俊 |
| 発行年度 | 1994 |
| 背景・ねらい | 本課題では主として、竹林に生息する昆虫類に関する生態的研究及び竹材害虫の防除法の検討を行った。ここでは後者の一例として、幼虫が竹材に穿孔するベニカミキリ(写真)、Purpuricenus temminckii Guein-Menevilleの生活史、行動の解明とそれらに基づいた防虫法についての研究を紹介する。穿孔虫による食害痕は半永久的に残ることから、産卵させないことが被害防止に最も有効である。従って、成虫の発生時期と交尾・産卵行動の解明が重要な意味を持つ。 |
| 成果の内容・特徴 | 野外ケージでの継続的な生活環調査の結果、ベニカミキリは通常1年1世代、一部2年1世代であることが分かった。これは4月なかばから1か月程度かけて脱出してきた成虫が7月下旬まで2か月以上断続的に平均100個程度の卵を産み続ける(図1)ことで、孵化幼虫の発育状態にかなりのばらつきが生じ、その結果発育の遅れた一部の個体は翌年成虫になれないことが原因しているらしい。産卵期間が長期にわたることから、産卵防止のとりくみも長期戦になる。 ベニカミキリ雌雄の配偶行動を観察した結果と成虫個体の体表面を走査電顕によって解析した結果を考えあわせると、交尾の際、雄が性フェロモンを放出して雌を誘引しているらしいこと、フェロモン分泌器官が雄の胸部にあるらしいことが分かった。そこで、雄成虫の頭部、胸部、腹部の各部及び各部の磨砕液に対する雌成虫の反応を調べた。その結果(表1)、雌は雄の胸部に反応し、上記の観察・解析結果を裏付けることができた。 ベニカミキリは伐採後鮮度の落ちた竹には、また逆に、生きた健全な竹にも産卵しない。産卵雌の飛来調査からは、伐採後5日後から5週間程度が産卵適期で、この間産卵を防止すればよいことが分かつた。上記の結果から、生きた竹には産卵阻害物質が存在する可能性がある。そこで、新鮮な当年生のモウソウチクのメタノール抽出液を伐倒後10日間野外に放置したモウソウチクの節目(産卵場所)に塗布処理し、成熟した雌雄を放して、産卵数を非処理区と比較した(表2)。そうしたところ、処理区の産卵数が少なく、防虫法への応用が期待できる。 |
| 図表1 | ![]() |
| 図表2 | ![]() |
| 図表3 | ![]() |
| 図表4 | ![]() |
| 図表5 | ![]() |
| 図表6 | ![]() |
| 図表7 | ![]() |
| 図表8 | ![]() |
| カテゴリ | 病害虫 害虫 性フェロモン フェロモン 防除 |
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