| タイトル | 共生性窒素固定菌・フランキア菌による根粒の形成 |
|---|---|
| 担当機関 | 森林総合研究所 |
| 研究期間 | |
| 研究担当者 |
山中 高史 赤間 慶子 岡部 宏秋 |
| 発行年度 | 1996 |
| 背景・ねらい | ハンノキ、ヤマモモ、グミ、及びモクマオウなどは、放線菌の一種フランキア菌(Frankia spp.)によって根粒を形成し、大気中の窒素を固定する樹木であり、地力の低い荒廃地に生育することができる。そのため、これらの樹木は肥料木、緑化樹、街路樹及び防風林として利用されている。植物の侵入や定着へのこれらフランキア菌の役割を解明して荒廃地などでの緑化を効率的に行うために、様々な樹木から菌を分離して、その増殖条件や宿主特異性を明らかにした。 |
| 成果の内容・特徴 | 野外から採集した根粒を観察すると、根粒の形態や色は、植物の種類によって異なり(写真1)、また根粒の形成は主根や側根において多く、根の先端部位には少なかった。フランキア菌は根粒の先端を除いた、中心を取り囲む部分の細胞に侵入していた(写真2)。ハンノキ属やグミ属植物の根粒では、窒素を固定する器官である小胞体が観察された。このことから、根粒の先端に近い根粒組織は、フランキア菌が感染し、また他の雑菌も少なく、菌の分離に用いる試料に適していると考えられた。 これらに基づき、野外に生育する植物の根に形成されていた、またガラス室内でのポット栽培によって新たに形成された根粒を用いて、フランキア菌の分離を試みた。その結果、11菌株を得た(表1)。これら菌体は、顕微鏡下で観察すると胞子塊が観察され、さらに窒素栄養源を含まない培地では菌糸の先端に小胞体が形成される(写真3)など、フランキア菌の特徴を示した。窒素栄養源を含まない液体培地では菌体が窒素固定能を示した。滅菌土壌を入れた試験管に植えた実生苗に、今回分離した菌であるAHs1菌を接種したところ、根粒が形成され、植物体の生育促進が確認された(写真4)。このことは、この分離菌が窒素固定のできる根粒を形成することを示している。また、他のすべての菌株も、接種試験において根粒を形成させた。これら根粒は最短で接種14日後には形成されていた。 これら菌株を用いて、分離した植物とは異なる種の植物への接種を試みたところ、同属内の植物の間では、調べたすべての組み合わせで根粒が形成された。しかし、異なる属間では根粒が形成されないが、なかには根粒が形成される場合もあった(表2)。 |
| 図表1 | ![]() |
| 図表2 | ![]() |
| 図表3 | ![]() |
| 図表4 | ![]() |
| 図表5 | ![]() |
| 図表6 | ![]() |
| 図表7 | ![]() |
| 図表8 | ![]() |
| 図表9 | ![]() |
| 図表10 | ![]() |
| 図表11 | ![]() |
| 図表12 | ![]() |
| カテゴリ | 肥料 もも |
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