| タイトル | 木造住宅の床衝撃音に対する不快感の客観的評価 |
|---|---|
| 担当機関 | 森林総合研究所 |
| 研究期間 | |
| 研究担当者 |
末吉 修三 森川 岳 宮崎 良文 |
| 発行年度 | 1998 |
| 背景・ねらい | 木造住宅の快適性を決定する重要な因子の一つとして遮音性が挙げられるが、住宅内で発生する音の中でもエネルギーの大きな床衝撃音は、騒音の問題を引き起こしやすい。そのような床衝撃音を聞いてどの程度不快に感じるかは、その時の心理状態や床衝撃音の発生者との人間関係など人それぞれによって異なる。そのため、床衝撃音レベルをもって床衝撃音の不快感の指標とすることは、必ずしも適当ではない。本研究では、床衝撃音に対する生理応答の測定と主観評価に基づいて、床衝撃音に対する不快感を客観的に評価する可能性を検討した。 |
| 成果の内容・特徴 | 図1に模式的に示すように、木造2階建て実験住宅の1階の和室(8畳間)で椅子に座った被験者(写真1)の安静状態を保った後、2階の洋室でタッピングマシンあるいはタイヤの落下によって軽量あるいは重量床衝撃音を発生させ、被験者の生理応答の経時的変化を測定した。生理応答の指標として、収縮期血圧と脈拍数の自律神経活動指標を用いた。さらに、床衝撃音に対する主観評価のために、SD法による官能評価を行なった。被験者は健康な20代男性10人とした。 図2に示すように、軽量床衝撃音の発生直後に収縮期血圧の有意な上昇が観察された。軽量床衝撃音レベルが高いほど収縮期血圧は高くなり、軽量床衝撃音レベルよって自律神経系への影響が異なることが認められた。図3に示すように、脈拍の不安定さを表す脈拍の間隔の変動係数(CVR-R)は、60dBAと80dBAのいずれの軽量床衝撃音レベルにおいても、上昇する傾向があり、これらの床衝撃音レベルでは被験者が不快な状況にあることが示唆された。SD法による官能評価では、軽量床衝撃音レベルが高いほど不快感も強くなり、生理応答と主観評価の間に関連性のあることが認められた。 図4に示すように、タイヤ落下高さが50cm、100cm、150cmのいずれの場合も、重量床衝撃音が発生した直後、収縮期血圧は急激に上昇し、約10秒後に最大値に達した。50cmと100cmの場合、約30秒経過すると収縮期血圧は安静状態に戻ったが、150cmの場合、安静状態に戻らず、40秒から50秒の間では安静状態より高いことが有意水準5%で認められた。SD法による官能評価では、いずれのタイヤ落下高さの場合も、重量床衝撃音は不快であると評価され、タイヤ落下高さによる差は出なかった。 これらの結果から、床衝撃音に対する不快感の評価に生理応答を客観的な指標として用いることができることが分かった。 |
| 図表1 | ![]() |
| 図表2 | ![]() |
| 図表3 | ![]() |
| 図表4 | ![]() |
| 図表5 | ![]() |
| 図表6 | ![]() |
| 図表7 | ![]() |
| 図表8 | ![]() |
| 図表9 | ![]() |
| 図表10 | ![]() |
| カテゴリ |
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