新たな木製擁壁の開発

タイトル 新たな木製擁壁の開発
担当機関 (独)森林総合研究所
研究期間
研究担当者 大川畑 修
発行年度 2003
要約 林道の曲線部分や基礎地盤に勾配の変化のある部分に設置するのに最適な、小さな曲線半径、地形の凹凸に柔軟に対応しうる新たな木製擁壁を開発した。
背景・ねらい 近年、林道造成や治山工事で土留めのための壁(擁壁)を造るときに木材が多く使用されるようになりました。木製擁壁は、木材を有効に利用するだけでなく、自然の景観を損ねないという効果もあります。しかし、山地の現場では、壁面が曲線となる場合が多く、形を合わせるのに工夫が必要となります。これまでに使われている木製擁壁では、長方形の組み合わせで作られていますので、曲線を描く切土斜面に沿って擁壁を設置する場合、となり合わせの長方形の間にすきまが生じます。このため、作設現場で曲線の形に応じて部品の切断を行い、形を台形にするなど地形に合わせる必要があり、大変に手間がかかりました。そこで、現場で部品を切断したりすることなしに、地形に合わせた擁壁が作れる方法を開発しました。
成果の内容・特徴 本擁壁の構造は図1に示すとおりで、長さは2.0m、高さ(垂直高)は0.5~2.0mで、0.25mの刻みを設定しています。幅は0.82m、擁壁面の勾配は3分(73.3°)です。本擁壁の特長は、新たな方式として、横材の両端を加工したこと、基礎材を支持する装置に工夫を加えたことです。

横材の両端の加工処理

横材の両端を加工したことにより、となりあう擁壁との間にすきまを生じることなく本擁壁を曲線部にそって設置することが可能となります。本擁壁の最小設置半径は表1のとおりで、擁壁高が低いものほど最小設置半径は小さくなります。たとえば、擁壁高が1.5mのとき、最小設置半径は7.2mとなります。この値は2級林道の最小曲線半径12mよりかなり小さなものです。
また、図2に示すように、本擁壁は、水平地に設置する場合は正面から見た形状は長方形ですが、傾斜がある所に設置する場合は、横材の両端を加工したことにより勾配に応じた平行四辺形とすることができます。このため、縦方向の勾配の変化にも十分対応することができるのです。

基礎材を支持する装置の工夫

曲線部への擁壁の設置、並びに縦断勾配に変化があるところへの擁壁の設置が容易に行える方法も検討しました。その結果、擁壁基礎材の形状変更を行い、基礎材を支持する装置への基礎材の取り付け角度が自在にできるよう工夫したことにより、壁面の変化に対応しうるようになっています。
写真1、2は森林総研の構内に作設された擁壁で、写真1は擁壁の後背部です。写真2は前方から見たものです。本擁壁は設置方向の変化、縦断勾配の変化に対応しています。とくに写真1で、設置された擁壁が湾曲している様子がわかります。

本成果は特許出願中です。
図表1 212591-1.gif
図表2 212591-10.png
図表3 212591-2.gif
図表4 212591-3.gif
図表5 212591-4.jpg
図表6 212591-5.jpg
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図表9 212591-8.png
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カテゴリ 加工

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