タイトル | ペチュニア香気成分の内生量と発散量の生育温度による変化 |
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担当機関 | (独)農業・食品産業技術総合研究機構 花き研究所 |
研究期間 | 2004~2007 |
研究担当者 |
安藤敏夫(千葉大園芸) 寒河江政詞(筑波大院) 大久保直美 中山真義 |
発行年度 | 2007 |
要約 | ペチュニア原種(Petunia axillaris)を異なる温度条件下で生育させると、香気成分内生量は温度の上昇に伴い減少するが、発散量は30℃で最大値を示し、35℃では急減する。30℃以上では、高沸点側の香気成分量が増え、発散成分の量的バランスが変化する。 |
キーワード | ペチュニア、香気成分、温度 |
背景・ねらい | 花きの香気成分研究のモデル植物として夜香性のペチュニア原種(Petunia axillaris)を用い、香気成分の発散調節に影響を与える因子を解明する。本研究では、その因子の一つとして生育温度を取り上げ、異なる一定温度条件下(20、25、30、35℃)で生育させた後、香気成分の内生量と発散量を調べ、香気成分の発散に与える温度の影響を明らかにする。 |
成果の内容・特徴 | 1.24時における香気成分内生量は生育温度の上昇に伴って減少する。一方、23~24時の1時間分の発散量は生育温度の上昇に伴い増加し、30℃で最大値を示すが、35℃では急減する(図1)。このため、各温度条件で香気成分の内生量と発散量の組成比は異なる。生育温度35℃では、他の温度に比べ、内生量、発散量ともに著しく減少する。 2.各温度条件下での香気成分の内生量に対する発散量の割合(発散比)は、当該成分の沸点と負の相関を示す(図2)。内生成分と発散成分の組成比の違いは沸点に起因する。 3.20~25℃では、低沸点の香気成分ほど多く発散する。30℃を超えると、イソオイゲノール等比較的高沸点の香気成分の発散比が大きくなり、発散成分の量的バランスが変化する(図2)。 |
成果の活用面・留意点 | 1.生育温度による香気成分量の制御の解析に利用できる。 2.他の花き類でも検討する必要がある。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
カテゴリ | ペチュニア |