高品質で多収な網走管内向けいちご新品種「道南27号」

タイトル 高品質で多収な網走管内向けいちご新品種「道南27号」
担当機関 道南農試
研究期間 1994~2005
研究担当者 中住晴彦
福川英司
阿部珠代
川岸康司
生方雅男
加藤俊介
立川さやか
中野雅章
大久保進一
発行年度 2005
要約 「道南27号」は無加温半促成作型に適し、早晩性は「けんたろう」よりやや晩く、「きたえくぼ」より早い。多収であるが、萎黄病、萎凋病には「けんたろう」より弱い。栽培地により果実品質に差を生じやすく、網走管内で高品質な果実生産が可能である。
キーワード イチゴ、無加温半促成作型
背景・ねらい
網走管内のいちご無加温半促成栽培面積は減少傾向にあるため、単価の高い6月中旬から7月に品質の高い果実を出荷でき、「宝交早生」並に多収で、「けんたろう」と同等程度に高品質な品種の普及が強く要望されている。

成果の内容・特徴 1.いちご「道南27号」は、北海道の無加温半促成栽培用品種で高品質な「きたえくぼ」を母、旧野菜茶業試験場久留米支場育成の促成栽培用品種「さちのか」を父として人工交配を行った後代から栄養系選抜法によって育成した系統である。
2.早晩性は「けんたろう」「宝交早生」よりやや遅く「きたえくぼ」より早い(表1)。
3.葉数は「けんたろう」「きたえくぼ」より多い(表1)。
4.規格内収量は「けんたろう」より多く、平均1果重は「けんたろう」よりやや重い(表1)。
5.栽培地により果実品質に差を生じやすい(図1)。北見市では、「けんたろう」と比較して外部品質はやや優れ、果実中心空洞はやや大きいものの、果実がやや硬く、日持ち性にやや優れ、糖度がやや高く、食味は同等かやや良である(表1、図1)。
6.うどんこ病耐病性は「けんたろう」と同等程度に強いが、萎黄病・萎凋病および灰色かび病耐病性は弱い(表2)。

成果の活用面・留意点
1.本系統の普及対象地域は網走管内、適応作型は無加温半促成作型とする。
2.萎凋病と萎黄病に対する耐病性が劣るので、耕種的防除や土壌還元消毒等の土壌消毒に努める。
3.灰色かび病耐病性が劣るので、適期防除を心がける。
4.収穫終期に生理的葉枯れが生じることがある。
平成17年度 北海道農業試験会議(成績会議)における課題名および区分
 いちご新品種候補「道南27号」(普及推進)
図表1 213600-1.jpg
図表2 213600-2.jpg
図表3 213600-3.jpg
カテゴリ 病害虫 萎黄病 いちご うどんこ病 出荷調整 新品種 土壌消毒 品種 防除 良食味

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