セル成型苗を利用したかぼちゃ生産の安定化

タイトル セル成型苗を利用したかぼちゃ生産の安定化
担当機関 道立花野技セ
研究期間 2006~2007
研究担当者 田中静幸
平井 剛
地子 立
発行年度 2007
要約
    「えびす」では、6月上旬に定植し、親づる摘心に加え株元摘果・整枝程度の管理を行えば、規格内収量と収益が向上する。定植5日前からの0.3%食塩水かん水による塩締めで、苗はコンパクトになり、耐干性もやや向上する。
キーワード
    セル成型苗、塩締め、整枝法
背景・ねらい
    省力的な整枝方法、定植時期の違い並びに苗の塩締めが生育に及ぼす影響について調査し、セル成型苗を利用したかぼちゃ生産の安定化を図る。
成果の内容・特徴
  1. 「えびす」では産地慣行の「摘心のみ」に比較して、株元摘果、株元整枝等管理作業を行うほど、着果節位は低下し、集中する傾向を示し、規格内収量はほぼ同等~増加する傾向である(データ略)。
  2. 整枝作業労賃、規格内収量、販売単価を考慮すると、「えびす」の場合、株元摘果・整枝を行うことで収益が向上する(図1)。しかし、草勢の弱い「くりゆたか」では収量が上がらず、労賃を差引くと収益は低下する。草勢等の品種特性を考慮して、過不足ない整枝管理が重要である。
  3. 「えびす」では定植時期が早いほど規格内収量は高く販売額(試算)も高まったことから、6月上旬定植が適している(図2)。また、遅い作期では果実の乾物率がやや低下し、果実品質はばらつく傾向が強い。
  4. 品種により反応の程度に差異がみられるが、塩締め処理によりセル苗の本葉長、茎径は95%程度に小型化し、苗乾物率も0.4ポイント低下する(表1)。「えびす」は供試品種の中では中庸の反応である。また、塩締め処理では、子葉、本葉葉縁の黄化が認められる。
  5. 塩締め処理はセル苗の耐干性をやや向上させる(表2)。食塩水による塩締め処理により総収量は低下するが、規格外の大果が減少することで規格内収量はほぼ同等からやや増加する。また、品質の指標となる果実乾物率は同等である。
  6. 耐干性、規格内収量性、果実品質を考慮すると、定植5日前からの0.3%食塩水かん水の塩締め効果が安定している。
成果の活用面・留意点
  1. かぼちゃセル成型苗の直接定植栽培時の参考とする。
  2. セル苗の塩締め処理はかん水省略の技術ではないので、気象、土壌水分を考慮して定植作業をすすめ、高温少雨の時期には植え穴かん水につとめる。また、品種間差異がみられるので、「えびす」以外の品種では試作を行ってから導入すべきである。
平成19年度北海道農業試験会議(成績会議)における課題名および区分
「セル成型苗を利用したかぼちゃ生産の安定化」(指導参考)
図表1 213840-1.jpg
図表2 213840-2.jpg
図表3 213840-3.jpg
カテゴリ かぼちゃ 栽培技術 ばら 品種

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