低湿重粘土水田における土壌リン酸肥沃度の推定法

タイトル 低湿重粘土水田における土壌リン酸肥沃度の推定法
担当機関 新潟県農業試験場
研究期間 1994~1996
研究担当者
発行年度 1996
要約 低湿重粘土水田における土壌のリン酸肥沃度(土壌リン酸供給力)は、ブレイ(II)リン酸と遊離酸化鉄の測定値を用いて推定することが可能である。
背景・ねらい 全国的に農耕地土壌へのリン酸蓄積が問題となっており、新潟県を代表する低湿重粘土水田においてもリン酸の蓄積が見られ、土壌のリン酸肥沃度を考慮した合理的な施肥体系の確立が必要となっている。そこで、土壌リン酸肥沃度の指標となる土壌リン酸供給力を、これまでの蓄積データから簡易に推定する方法を検討した。
成果の内容・特徴
  1. (1)試験に供した水田土壌の遊離酸化鉄は 0.4~4.7%(平均2.0%)、全リン酸は 154.6~424.3mg/100g乾土(平均241.5mg/100g乾土)の範囲にあった(表)。
  2. (2)全リン酸に対するブレイ(II)リン酸の抽出率は遊離酸化鉄が多くなると逆に低くなり、次式でよく表すことができた(図1)。
    Y=34.958X-0.7657R2=0.8861
    Y:ブレイ(II)リン酸/全リン酸×100(%)  X:遊離酸化鉄(%)
  3. (3)土壌リン酸供給力(風乾土、25℃、30日間湛水保温培養;ブレイ(II)法)の全リン酸に対する抽出率は、遊離酸化鉄の多少に関わらず45~70%(平均54.4%)となった(図2)。
  4. (4)これらの結果から、土壌リン酸供給力はブレイ(II)リン酸と遊離酸化鉄の測定値を用いて次式により推定できる(図3)。
    W=100/34.958X-0.7657×Z×0.544
    W:土壌リン酸供給力(mg/100g乾土)
    X:遊離酸化鉄(%)Z:ブレイ(II)リン酸(mg/100g乾土)
    土壌リン酸供給力の全リン酸に対する抽出率;54.4% 
成果の活用面・留意点
  1. (1)推定式に関しては、データの蓄積を行いながらさらに精度を高める必要がある。
  2. (2)この推定式は黒ボクが混入している土壌では適用できない。
図表1 214108-1.gif
図表2 214108-2.gif
図表3 214108-3.gif
図表4 214108-4.gif
カテゴリ 水田 施肥

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