短時間培養とダイレクトトランスファー法によるウシ低ランク胚の活用

タイトル 短時間培養とダイレクトトランスファー法によるウシ低ランク胚の活用
担当機関 新潟県農業総合研究所
研究期間 1998~1998
研究担当者
発行年度 1998
要約 利用途が限定される低ランク胚であっても、短時間培養した後にダイレクトトランスファー法(ダイレクト法)で凍結して、移植を行うと、37.5%の受胎率を得ることができ利用性が高まる。
背景・ねらい 過剰排卵処置によって得られる体内胚には、ランクの低い胚がしばしば含まれることがある。得られた体内胚は凍結保存して利用されるのが通常であるが、低ランク胚の場合は耐凍能が低いことから凍結保存は行わず、新鮮胚のまま移植している。しかし新鮮胚の移植を実施しようとしても、受胚牛の同期化は容易ではない。そこで低ランク胚の凍結保存法を検討し、標準的な凍結胚に近い受胎率を実現し、胚の有効利用を図る。
成果の内容・特徴

  1. 採胚後に低ランクと判定された胚を、5%子牛血清添加の100μMβ-メルカプトエタノールM199培養液中で24時間、CO25%、空気95%の条件で培養することにより、胚の発育ステージが進み、凍結が可能になる(表1)。
  2. 凍結方法別に低ランク胚の生存性を比較すると、ダイレクト法およびステップワイズ法の77.8%、83.3%に比較して、ワンステップ法は41.7%と有意に低率である。脱出率においても同様な傾向が見られる(表2)。ステップワイズ法の煩雑さを考慮すると、移植方法にはダイレクト法がよい。
  3. 培養後、ダイレクト法により凍結した低ランク胚を融解、移植したところ、37.5%の受胎率が得られた(表3)。高いランクの胚より受胎率は数%劣るが、低ランク胚の利用性は確実に高まる。
成果の活用面・留意点
  1. 新鮮胚移植でなければ利用の難しい低ランク胚を、凍結保存して利用することが可能となる。
  2. 凍結した低ランク胚の受胎率は30%を越えるものの、高いランクの胚に比べれば受胎率は低いので、その認識をもって利用する必要がある。
図表1 214317-1.gif
図表2 214317-2.gif
図表3 214317-3.gif
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