テンシプレッサーを用いた豚肉の物性評価

タイトル テンシプレッサーを用いた豚肉の物性評価
担当機関 千葉県畜産センター
研究期間 1995~1995
研究担当者
発行年度 1995
要約 理化学的特性から肉質をI群(A)、II群(B)、III群(C)の3群に分類し、テンシプレッサーによる物理的特性の評価について検討したところ、理化学的に良質なI群の豚肉は、物理的特性においても「締まり」があり、加熱した場合「柔らかく、しなやか」で「均質」な良質肉であることがわかった。
背景・ねらい 豚肉などの畜産物に対する消費者のニーズは、食生活の多様化と高級化にともない、より安全で高品質なものが求められてきており、特に豚肉では質的な面が重要視されている。
肉質のなかで「硬さ、軟らかさ」などの物理的特性は食味性として重要であり、これらテクスチャーを客観的に評価する必要がある。
成果の内容・特徴 ロース芯を触診による締まり、保水性等から減率によりA、B、Cの3段階に肉質を評価し、さらに、理化学特性からWeep、肉色(L*値)を用い判別分析を行いI(A)、II(B)、III(C)群に分類し比較した。
テンシプレッサーの測定条件は、平板型プランジャー(面積0.025cm2)を用い、2mm/secのスピードで1バイトの圧縮破断試験を実施した。応力波形(図1)から4mm点、初期破断点(H1)の応力、Length(H1)、Toughness、
Pliability、H1/Lengthならびに破断数を算出した。
  1. 理化学的特性の成績を表1に示した。WeepはI群の平均が0.59%、II群が1.39%、III群が2.84%と多くなる傾向にあり、群間に有意差(p&st;0.01)が認められた。また、L*値、b*値も同様に高くなる傾向にあり、それぞれ群間に有意差(p<0.01)が認められた。伸展率はI群の平均が25.7、II群が
    24.2、III群が22.2と悪くなる傾向にあり、群間に有意差(p&st;0.01)が認められた。Weep、L*、伸展率等の理化学的特性から群別に肉質特性を比較すると、III群はI、II群に比較して保水性が低く、肉色も淡く、肉質的に劣る群であることが推察でき、またII群よりI群の肉質が優れていた。
  2. 生肉の物理的特性の成績を表2に示した。応力(4mm)、ToughnessがI群よりもII、III群のほうが小さく、Pliability(H1)は逆に増す傾向にあり群間に有意差が認められた。破断応力等の硬さについては、群間に差は認められなかった。
  3. 加熱肉の物理的特性の成績を表3に示した。応力(4mm)、Toughness、Pliability、初期破断点(H1)のLength、Pliabilityならびに破断数で有意差(p&st;0.01)が認められた。応力(4mm)、Toughnessは、I群よりもII、III群のほうが大きく、Pliabilityは低くなる傾向にあった。破断点(H1)のLength、Pliabilityは、I群よりもII、III群のほうが低くなり、逆に破断数は増加する傾向にあった。剪断力価、破断応力等の硬さを示す項目については、生肉と同様に差は認められなかった。Pliabilityについては、生肉ではI群からIII群になるにしたがい増加する傾向を示したが、加熱肉では逆にI群の方が明らかに高い値を示し、加熱しないと的確な評価ができないことを示していた。
成果の活用面・留意点 テンシプレッサーを用いた豚肉の物性値と官能検査における「硬さ」や「そしゃく性」との関連について検討する必要がある。
図表1 214832-1.gif
図表2 214832-2.gif
図表3 214832-3.gif
図表4 214832-4.gif
カテゴリ 豚 良食味

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